深夜テンションで書いた変なクリスマス

QR

ナマコ



あるクリスマスの夜


 「今日はクリスマスか···まぁ、特に予定は無いけど・・・・」


 そう言いながら僕はこたつの上のミカンの皮を剥き口に放り込む


 いつもの日々だ···




 「はぁ、誰かクリスマスプレゼントくれないかなー」

 

 そう言って僕は寝転がり、年がらもなく駄々っ子のように手足をバタバタさせる


 「くれないかなー、くれないかなー········イッタッ!!足つった!!」

 足をつらせた僕はこたつの中で変な体勢で固まる





 「やっと治った······」

 苦しみから解放された僕は起き上がり、再びミカンの皮を剥く


 すると・・・・・


 「どーもー♪」

 鍵を締めていたはずの窓が開き、上下虹色の服を来た立派な胸毛を蓄えた男が入ってくる


 「えっえっ・・・・誰!?」

 「誰って、散田だよ♪」


 「サンタ!?」

 「そう、散田♪」

 そういうとサンタは背負っていた何かの毛皮で出来た袋を下ろし、中を漁る


 「君はさっきクリスマスプレゼントがほしいといったね!♪」


 「はい・・・・確かに言いましたけど・・・・」


 「そんな君に、はいこれ!!♪」

 ベチョ・・・♪


 「えっ・・・・」

 手の平に乗っけられた冷たい物を僕は凝視する


 「これって・・・・」

 「ナマコだよ♪」


 ナマコォオオオオ・・・・・ナンデェェエエエ?


 「ちょっ、何でクリスマスプレゼントがナマコなんですか?!!」

 僕はナマコを片手に持ちサンタに問い詰める



 「おっと・・・そろそろ次の家に行かなければ!♪」

 そういうとサンタは足早にベランダへと向かう


 「ちょっ、待っ・・・」

 僕はナマコをミカンの横におきサンタの手を掴むが


 ヌルッ♪


 ネンエキイィイイ!!


 ナマコの粘液で手が滑り、サンタの手を掴み損ねる


 「それじゃあ、また会おう少年♪!!」

 そう言うとサンタは觔斗雲に乗り込み、物凄い速度で去っていった


 僕は自分の部屋の方を振り返る、そこにはこたつの上にミカン・・・そしてナマコのほとんどいつもと何も変わらない平凡な風景が広がっている


 そんな部屋に向かって僕はポツリと呟く


 「何で、真冬にマイクロビキニ着てたんだ?あのサンタ・・・・」


  お


         わ


         り




     


 

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