第5話 ジュンへ
★ ジュンへ
月に一度行なわれてる大成会で
知り合った仲間達も、
それぞれの細胞が
結合を起こし、
付き合う者達もいれば、
ゲイと女子の性別を超えた
友情が芽生えたりして、
それぞれ週一で飲んだり、
朝までカラオケしたり
毎週の休みが楽しみと
思えるようになってきた。
その頃、
仲良くなり始めたばかりの栄子に
妹のように可愛いがってる
親友がいると、
ジュンを紹介された。
突然やってきた、
大切な人との出逢いだった。
高円寺のバス通りを
自転車で向かってくる
茶髪の少女が目に入った。
栄子が横で
ジュンちゃん来たよ!
紹介するねと言った。
だが、
僕のジュンの第一印象は
ギャルが来ちゃった…
だった。
茶髪で当時流行っていた、
ハイビスカスの花飾りが
似合いそうなギャル。
ジュンは僕の前まで自転車を飛ばし、
ドリフトした。
間に合ったと一言いって、
笑う。
この時の僕はジュンが、
性別を超えた大切な存在になるとは
考えもしなかった。
だって、僕の心境は
ギャル恐い…
だったから(笑)
ジュンは気持ち良いくらいに
ストレートにモノを言う子だった。
うじうじしている
僕の背中をいつも叩いて、
喝を入れてくれた。
ジュンの言葉で忘れられない言葉がある。
千尋、
言葉は生きているんだからね、
一度言った言葉が
良くも悪くも、
その相手を傷付けたり、
喜ばしたり、
この後の未来に繋がるから、
一言一言を大切にね。
何事にも反発していた僕には
理解ができなかったが、
今更、深く深く心に刺さる。
ジュンは僕の涙をいつも受け止め、
そして肩を貸してくれた。
辛い時はジュンの側に行き、
肩に顔を埋めるのが
僕がジュンに出すシグナルだった。
ジュンも年を重ねるたびに、
恋を熟知し、愛を感受し、
今では素敵な女性になっている。
僕がこの細胞でなかったら、
きっととことん惚れていただろう
女性になった。
ジュン、今更、
解ってもらえなくていい、
ただ僕はずっとずっと
ジュンを心友として愛してたよ。
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