第6話 初デート
彼女との初めてのデートの日のこと。
快晴だった。天気予報のお天気マークもニッコリニコニコの晴れマークであった。
しかし、デートの前日、彼女は折りたたみ傘を持ってくるように彼女に言われた。
少しだけ雨が降るというのだ。
「未来が見える」
という彼女の話は聞いた。しかし、それが事実かは、この時点ではまだわからなかった。
別れないための口実だったのかもわからなかった。
そもそもあの日、互いに彼氏彼女のカップルになったあの日。
僕は彼女が、なぜ僕の秘密を知っていたのかの理由を聞かなかった。
彼女は言った。次の日曜日に遊園地でデートしよう。そこで
「未来の話をする」
といった。
というわけでだ、折角の初デートなので日本一と評される遊園地でに行ったわけだ。
中々のマネーを払ってだ。
僕はこの日のために用意した値の張った洒落た服を着て入口にて彼女を待った。
約束の時の五分前。
彼女がやってきた。そして、目を僕に向けて上から下までゆっくりと動かした後、少し顔を赤くして言った。
「知ってたけど似合ってる」
過去で見て来たというのである。今の僕を。
実に胡散臭いと思った矢先、彼女が二つ折りにしたメモを僕に渡してきた。
開くとそこには僕の絵が。
絵の僕が着ている服は今の服。
・・・実に気味が悪くなった。すると
「そういう顔をされるのも知ってた」
彼女にとって、いつものことだったのだろうか?
それともそこまで見て来てその発言をしたのだろうか?
今でも答えは分からない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます