第5話 見える少女
秘密を知られるということは、命の危機に直面することと=(イコール)である。
僕にとって、命に関わる重要な情報。
『死体が見えない』
他人にそれを知られれば、僕は変人扱いとなり、周囲の人間に避けられ、それによって発生するストレスで僕は身体と精神に様々な異常をきたして死に近づくだろう。
直接的な死には結びつかないが、死神が近づくのは許されざる事態である。
その事態に直面した僕は、この場において最悪の一手である別れ話を即座に切り出してしまっていた。
男女の別れ話ほど揉めることに事欠かない話題はない。
別れるということは互いを傷つけるということだ。
手負いの獣は危険という言葉があるように、傷ついた人間は何を
SNS時代の現代ではまさに命とりである。
そのため、傷は皮一枚で済むように心がけることは当然のことである。
当たり前のこと
それすらを忘れて、僕の脳は一刻も早く彼女に関わらないことが最善だと判断してしまったのだ。
最も他人を傷つける方法だ。
全てが終わりかねない流れであったのだが、彼女は僕の別れ話を冷静に受け止めた。
恐らく想定していたのだろう。僕が慌てふためくことを。
故に彼女は冷静に別れ話を受けた後、冷静に話を切り替えた。
彼女は言った。君が他人と違うように私も違う。私は
「未来が見える」
僕は冷静さを取り戻した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます