23日目
櫻の樹の下には死体が埋まっている!
って、凄い書き出しですよね。どうやったらそんな言葉が思い付くんだろうと不思議に思います。
著者の「梶井基次郎」は若いうちに肺結核を患いながら、短編を何作か書いたそうです。それらが、死んだ後に評価され『櫻の樹の下には』や『檸檬』が今の時代でも読み続けられています。
興味が湧き、ネットで「梶井基次郎」を調べてみると面白い記録がありました。彼は肺病になる前に「肺病になりたい。肺病にならんと、ええ文学はできへんぜ」みたいなことを言ったそうなんです。その言葉が本物になって、彼は肺結核で死に、彼の小説はええ文学だと認められました。
僕もどうせ死ぬなら「ええ文学」を書いて死にたいです。でも死んだ後に評価されるのは、喜ばしいことなんだろうかとも思います。
櫻の樹の下には死体が埋まっている。
美しい小説にも死体がいるのかもしれません。
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