第29話 勧誘失敗(ざまぁあり)


「クソまずい」


「食えるだけマシだ」


イザベラとアルフレッドは牢の中にブチ込まれ、クソまずい飯を食って文句言うイザベラ、嗜めるアルフレッド……。


「でさ~」


「そりゃ傑作だな~」


見張りの兵士が雑談している……。


「ーーはい、ストレート、俺の勝ち」


「また負けた~」


「ーーーね、ねぇ貴方達、ポーカーなんかより私と良い事しない??!!」


「「あ?」」


「ここから出してくれればすごく気持ち良くしてあげるわ!!」


「い、イザベラ、まさか俺を置いていくつもりーーー」


「ーーーーーうっさい、アンタは黙ってなさい!!!」


「………出ろ」


淫らな交渉を持ちかけるイザベラ、兵士は彼女を牢から出す。


「そ、それじゃ始めーーーガッッッ!!!」


「誰がお前なんかビッチを相手にするかよ」


「な、なんですって」


兵士は出したイザベラに蹴りを入れ、頭に足を乗せる。


「イヴ先輩を裏切ったッッ!!!クソ女ッッッ!!!なんかをッッ!!!」


「ガッッッグッッッ」


「こっちは殺したいくらいなのを我慢してんのに、体売って牢から出ようとは、全く反省してねぇようだな」


もう一人の兵士もイザベラの横腹に何発も蹴りを入れる。


「こ、このクソ共が」


「口の減らない雌犬だ、おい確かお前回復魔法使えたよな?」


「うん?、ああ使えるぜ、切り傷程度なら直せる」


「そいつは良かった」


「な、何をする気?」


「こうすんだよッッッ!!!」


「ッッッ!!!」


イザベラが毒を吐くと兵士の気に触ったのか、腰の剣を抜き放ちながら、もう一人の方に回復魔法は使えるかどうか聞く、回復魔法が使えると聞くと、イザベラを斬りつける。


「あああああああああ!!!!」


「うっせぇ!!!」


「マボvっjにおrくぃおえwぎうぇお5おhんw三位0hんg00bs0えth0w8h0g8w8hb0sぎいtふぃhんw〇位ghwh〇位ウィg〇位hw0tg日w〇日0ghjち0gtjw〇時hj0g8t45w0h8grw80jh0g8wjs0t技s八百八位0bhts〇位8h」


「ほら、治してやれ」


「ったく、次は俺にやらせろよ」


イザベラが悲鳴をあげるが、兵士は構わず斬りつける、二度目の斬撃に理解不能な悲鳴をあげる彼女、その彼女の傷を治す二人目の兵士、そうして何度でも痛めつける。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「全くひどい目に遭った」


一週間経ち、なんとか釈放されたアルフレッド達、気晴らしに散歩をしているアルフレッド。


「おいおい、アンタアルフレッドだろう?」


「な、なんだお前らは!!」


「聞いてるぜ、我らが国の英雄様を裏切った男だってよぉッッッ!!」


「ーーーゴフッッッ!!??」


歩いていると、ガタイのいい男達が因縁をふっかけてくる、装備を見ると、アルフレッドより高ランクの冒険者だ、たちどころにボコボコにされるアルフレッド。


「だ、誰か助けてくれ!!!」


「ほらほら余所見すんなよッッッ!!」


周りの人間に助けを求めるが誰も助けてくれない、それどころかくすくす笑ったり、ゴミを見るかのような目で見られる。


「ーーーやめろッッッ!お前達!!」


「げッッッ!!、軍人だッッッ!!逃げるぞ野郎ども!!」


見回りだろうか、女軍人がアルフレッドを助ける。


「君も不用意にウロウロするな」


「ま、待ってくれッッッ!!!」


「………なんだ?」


「き、君可愛いね、奢るから飯食わない?」


「…………」


アルフレッドは女軍人をナンパする、女好きな所が出てしまった。


「ーーーーが」


「え?」


「このクズが!!!」


「ーーーッッ!!??」


女軍人はアルフレッドの股間に蹴りを入れる。


「おおおぉぉ~!!??」


「勘違いするな、イヴ先輩を裏切ったお前を殺したいのは山々だが、私情で武器を抜くことは禁止されている、それとここで死んでもらっては町の風紀が乱れるのでな」


悶絶するアルフレッドを尻目に立ち去る女軍人。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イヴ視点



「ハル、私と一緒にロイ王子の護衛やんない?」


「悪いけどパス、明日から重要任務に就くから」


「そっか~そりゃ残念」


子供達の遊び相手をして暗くなったところで適当に解散、その帰り道、ハルを護衛に勧誘するが断られる。


「そもそも、なんで俺なんか誘うんだよ、完全にお前の足手纏いだろ」


「?、そんな事無いでしょ、ハルはやる時はやってくれるじゃん、強さに関しては同僚の中では一番信頼してんだぜ」


「お、おう、さ、サンキュ~」


「……ま、普段はアホだけど」


「ひでぇなオイ」


ハルは力不足というが、私はそうは思わない、戦場でも彼と背中合わせで戦ったりした、他の仲間が私の動きについて来れないなか、ハルはなんとかついて来た、元々竜人族という種族がかなり優秀というのもあるが、褒めると彼は顔を赤くしながら照れ隠しに頭をボリボリ掻く、しかしあんまり褒めると調子に乗ってうざいので釘を刺しておく。


「それじゃあ、私こっちだから、さよなら」


「おぅ、また明日」


「うん……………また明日?」


そろそろ自宅への分かれ道なのでお別れの挨拶をする、数分歩いた後、彼の言葉が引っかかる、しかしアホの言う事を真に受けてもしょうがない、適当に聞き逃すことにした。


「また明日ってそういう事か」


「こういう事です」


次の日にロイの護衛をしていると、ロイの弟アレンが訪ねてきた、兄と遊びたかったのだろう……そしてなぜか見知った顔のハルがそこにいた、私が驚いていると物凄いドヤ顔でこちらを見てくる、どうやらアレンの護衛らしい、今回の戦争でちゃっかり中佐に昇進したとの事、そして私とも顔見知りなので連携が取りやすいから弟の護衛に任命されたらしい。


「護衛はパスじゃなかったの?」


の護衛はな」


「うっぜぇ~………けどま、王宮内にハルがいるのは心強い、困った時は助けてくれよ」


「役に立てる時は手伝うが、お前が困った時はほとんど俺の手に余るからな~」


「そういやハル、中佐に上がったんなら敬語の方が良い?」


「いや、今更敬語とか気持ち悪い、タメ口で良いぜコバト」


「おっけ~」


お互い苦笑しながら拳を軽く合わせる。



「い、い、い、イヴさんとあんなに親しげに、う、羨ましい……」


「に、兄さん?ど、どうしたの?」







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