第4話・・「海斗君の憂鬱(ゆううつ)」
「海斗!明日の夕方!暇?」
のどかからの突然の誘いだった。
僕はドキッとして体が動かなくなっていた。
「なんだよ!突然」
「うちなぁ!海斗に相談したいことあるねん!」
「明日ならば別に空いてるよ。」
「じゃ、明日夕方5時にいつものファミレスで」
「わかった。5時だね!行くよ!」
「ありがとう!海斗」
夕方の5時に会う約束をして帰った。
🔷 🔷
・・・次の日・・・
僕は体が重かった!
以前にも相談があると言われて恋の相談を受けたからだ。
僕はいつものどかの恋の相談相手だった。僕の気持ちも知らないのどかはいつも良いように僕を使う。
本当に気がのらないのだ。
そして・・・約束の時間が来た!
「お待たせ!待った♥️」
「うんうん全然!待って無いよ!」
「あんな!うちなぁ!安藤先輩に告られてん!」
「安藤先輩って!あの有名プロデューサーの息子さんの?」
「そうなんよ!うちなぁ困ってん」
有名プロデューサー安藤とは、某アイドルグループのプロデューサーであり作詞もこなす凄い人だ。彼がプロデュースするアイドルはすべて超絶な人気があり、アイドルになるならば「安藤に好かれろ」と言われる位だ!あと、電北学園の特別顧問(とくべつこもん)でもある。
のどかが困るのも無理はない。嫌いでも嫌いと言えないからだ。
「で、のどかは安藤先輩の事どーおもってるん」
「うちなぁ!若い男性タイプやないねん。」
「そーだよね(oゝД・)b」
若い男性がタイプならば僕はとっくに告白してるからと心の中で思った。
「じゃあ、断るしかないじゃん!」
「でも、断ってさ。後々の事考えたら、だから、海斗がどーにかしてくれへん?」
「どーにかしろと言われても?」
「そーだよね」
のどかはため息をついた!
しばらくの沈黙が続き僕がこう切り出した。
「なぁ!僕が付いて言ってやろうか?」
「ついて来てどーするん?」
「僕が断ったるよ」
「ええの?」
「しゃーないやん!」
「返事はいつする約束なの?」
「明日」
僕は心の中でとんでもない約束したと思いつつ顔は微笑んでいた。
そしてその日の話は終わり眠れない夜になった。
・・・そして次の日の朝が来た・・・
僕は心を決めて「安藤先輩」に望もうと思った。きちんと伝えればわかってくれると信じた!
あっ!・・・と言う間に時はたち
『安藤先輩』と話をする時が来た!
「安藤先輩突然すいません!」
「君は成島海斗君だよね」
「はい!そうです。」
「で、何で君がいるの?」
僕は意を決して安藤先輩に言った。
「安藤先輩実は僕とのどかは付き合ってます。」
「えっ👀⁉️・・?
のどかちゃん彼氏いないと聞いてたが」
「先輩僕達は、幼なじみで家も近所で物心付いた時から一緒にいるのが普通で・・」
「ちょ、ちょっと待って!」
「本当の事なの?のどかちゃん」
「えっ!ううん!」
「そうか!いるなら言ってよ!恥ずかしいじゃん。」
「だって先輩のお父さんの事が!」
「バカだな!そんな器の小さい男じゃ無いよ!海斗君だよね。ごめんね!幸せになれよ!じゃあな!」
こうして安藤先輩に告られた件は一応解決したのだが?
「海斗ありがとな!♥️」
「でも、僕達付き合ってる事になっちゃたけど」
「でも、あの場合はそれで正解じゃ無い。だって、いつも一緒に登下校してるしいつも一緒だからばれないよね。」
「おおぉ!!」
僕は返事に詰まった。
結局の所僕の気持ちはのどかには伝わって無い訳で!
第4話・・「海斗君の憂鬱(ゆううつ)」完
🔷🔷🔷🔷🔷🔷🔷🔷🔷🔷🔷🔷
次回
第5話・・「ピクニックで・・・・・」
に乞う御期待♥️
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます