第8話 弱肉強食&京都弁の謎メカ女

突然だが…

今回の舞台は喫茶フルートではない。

だってマンネリは色んな意味で怖いから(笑)



ではでは始めるとしようかな♪


「ん?誰か呼んだか?」

辺境の田舎街 《セフィロト》の領主である《マーズ・ダイン》は、ふいに誰かに呼ばれた気がして辺りを見渡した。

※誰が呼んだか…作者は知っているけど(笑)


しかし…

「いえ、誰もお呼びしてませんよ?」

ギルド内にある執務室で一緒に業務にあたる職員や秘書達は当然のように皆否定した。

(そりゃそうだニ○ー・タ○プじゃあるまいし♪)

「?そうか気のせいか…まあいい」

「お疲れじゃないですか(笑)そう言えば最近ちゃんと寝てます?」


そうなのである。

実は最近、転移前の夢を度々見て飛び起きる為、熟睡していないのだ。

「今日はもうお屋敷に戻られてはいかがですか?後は我々で処理できますので」

『確かに後は残務処理だけだ…俺がいなくてもここにいるメンバーで処理できる…』

秘書官の一人に促されたマーズなのだが、根っからの仕事虫である彼は、心の何処かでそれを躊躇っていた。


その時!

あの空耳の主が突然現れたのである(笑)

「そうよ~人の好意は素直に受けるものよ~マーズ♪」

「!!」

殆ど背後を取られた事がないマーズは、ふいに背後から声をかけられ、思わず戦闘体制を取ってしまった(笑)

「きゃ、伽羅さん!」

「は~い♪伽羅さんですよ~♪」

淫魔(インプ)の微笑みがそこにあった♪

そのたじろぐ姿は罠に掛かった獲物の様である。

彼こそが伽羅が最近ターゲットにしている男性だったのだ!


そんな彼 《マーズ・ダイン》は転移者だった。

転移前は貴族や民衆の娯楽であった《殺試合(デモネスト)》と呼ばれる余興の駒として、10歳の頃から戦っていた。

つまり…その歳から命を狩っていたのである。


それしか生きる選択肢を教えられていないから…

《狂拳士(ライガー)》と呼ばれる戦闘用奴隷として二束三文で親から売られてしまったあの日から…


それから28歳の時その国で内戦がおき、彼はそのどさくさに紛れて国外へ逃亡した。

自由を手に入れる為…

そして逃亡のはてに、この街の近くで行き倒れている所を住人達に助けられて今に至るのであった。

※あ!ちょっとヘビーな話でごめんちゃい♪


ちなみにその容姿から《薔薇族(注:解らなくてもネットで調べない様に)》と間違えられるが、決して同性愛者ではない(笑)

只過去の職業柄、女性に免疫が無いのは確かである!

よって筋肉ショタ(童貞)チックな男性も《許容範囲(好物)》の伽羅にとって、その《ウブさ》もお気に入りの要因の一つなのであった。

※つまりかなりのガチフェチ(怖)!


「また《狂拳士(ライガー)》時代の夢で寝れなくなってるの?」

街の住人である秘書官や職員達は皆彼の経歴を承知しているゆえに顔を曇らせた。

マーズは詰め寄られながらシドロモドロに白状した。

「あ、あ…最近頻繁に見てる…」


《ニヤリ♪》

※あ!これってダメなパターンだ…

執務室の面々は今度は別の意味で顔を曇らせた!

勿論色んな意味で(笑)


「まぁ!それは大変だわ~折角だからDrであるこの私が特別に診察してア・ゲ・ル♪」

巨大な二つの《ゴムボール》と《ピンクのルージュ》を武器にターゲットをロックオンした狩人がそこにいた!

「い、いや…だ、大丈夫!今から部屋に戻って休みますので!」


マーズ…

そのセリフは駄目だって…

「あらあら、だったら丁度いいじゃない♪診察するにはもってこいだわ♪」

ほ~ら詰んじゃった(笑)


「じゃ~皆さん、領主さんは私が責任をもって治療にあたりますわ♪」

女神の様な微笑み…から

「…よろしいかしら……」

悪魔の微笑みにモード・チェンジ(怖)!


皆は無言でいっせいに頷き《生け贄》を差し出した(笑)

すぐさま引きずられていった巨大な生け贄は、最後に断末魔の叫びを残し消え去って行ったのである…


余談なのだがマーズが住む屋敷の近くをたまたま歩いていたアーシュ夫妻は、この屋敷から聞こえる断末魔の正体に気づき手を合わせたのだった(笑)





処変わって…

マーズが伽羅に食べられてる(笑)頃、冥王星でマトリクスの発掘調査に携わっている《バイト中》の琴音は、同じく《バイト中》の《機械生命体(マシンガンナー)》のゼロチームと一緒に頭を抱えていた。

「姐さん…これって…もしかして発掘しちゃ不味かったんじゃないですか?」

「多分…ね…もしかしてマ・ザー本人もこれが何なのか予想して無かったんじゃないのかな?つい最近までは…」


マトリクスからでるジャミングの影響で発掘作業は大幅に遅れていた。

超能力者である琴音は、ジャミングを相殺しながら先に《バイト》で発掘作業をしていたゼロチームと一緒に、このミッションに取りかかっていたのだった。

それでも発掘に至るまで約17日もかかっていた。


「最近マ・ザーに経過を報告しても返信が滞り気味だった訳、理解したわ…」

琴音は不信感を確信に変えていた。

何故なら発掘されたものにはマ・ザーの《紋章》が刻まれていたから。

しかもそれはマトリクスではなく偽装されたものだった!


「宇宙船…いや…もしかしてしたらアダム王やイヴ王妃の《機動騎士(モーター・ナイト)》のお仲間じゃないですか?」

ゼロチームのリーダー《ゼロ》は、発掘された機体の一部を見て琴音に疑問を投げかけた。


「それは《彼女》に聞いてみようかしら」

ゼロの視界を琴音が目線で誘導する。

するとその目線の先には《人型の何か》が立っていたのだ!

女性のフォルム、ボディラインをしているものの、人では無いものが…

「生体反応はあるけど…あれはどちらかっていうと俺達(マシンガンナー)に近いな…」

瞬時にゼロ以外の他のメンバーは全員その場に集合し臨戦態勢をとった!

※オー!初のマジでシリアスな展開♪しかもマジバトルありかな((o(´∀`)o))ワクワク


すると!

「ちょ、ちょっと待っておくれやす!うちら敵やおまへんえ!」

やっぱりこうなるか…

全員その場でこけた!ナレーターである私も!

※作者はガッツポーズだせ♪


その時、大きめのモニターが空間に写し出された。

そしてそこに現れたのは…

「流石は琴音ちゃん♪もう発掘したんだ(笑)」

おもいっきり営業スマイルのマ・ザーである…


そんなマ・ザーに琴音は少し怒り気味でモニター越しにクレームをいれた。

「後できっちり割り増し料金貰いますからね!」

「それとキチンと説明して下さいよ」

と、琴音とゼロが言う前にモニターは跡形もなく消えてしまった。

要はマ・ザーは雲隠れしたのである。



呆然とする琴音やゼロチーム…

そして皆それぞれバイト料の割増の計算を心の中でするのであった(笑)♪





因みにその頃セフィロトでは…

「アーシュ~♪このピアス買って~♪」

バカップルがいちゃつき、

「ごちそうさま~♪」

哀れな獲物の屍がベッドに転がっているのであった…(笑)














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