言葉というものが、はたして人の何かを変えられるのか。それはこうしてカクヨムでも、日々私たちを悩ませている種でもありますが、案外ありふれたことではあるのかもしれません。
物語を完成させられない、自称天才小説家。完璧な人生を歩んでいながら、ある切っ掛けですべてが崩れてしまったという、自称美少女。彼女たちとのとりとめのない会話の数々や、いつかどこかで体験したような、ひと夏の風景。
そうした言葉の連なりから、やがてふと現実を生きる私たちの心に残る何かが描写されていくさまは、言葉というものの力を感じさせます。
ぜひ皆さまにお勧めしたい、不思議な青春ファンタジー。