第12話 望桜との交渉 ~さよなら、俊~
「俊‼️」
僕と桜は勢い良く望桜さんの部屋の扉をこじ開けた。
鍵は、壊れただろうが………それより俊だ。
「来たわね。蘭くん……その顔だと私達兄弟の真実を知ったのね?残念だけど、俊は私が貰うわ。」
桜が何か言おうとしたがそれをさえぎり僕は言った。
「良くそんなこと言えるよな?弟を……愛しき人を拘束して眠らせて。僕は、許さない。俊を返せ‼️」
「そんなこと言って良いの?」
なんと、望桜さんは俊の童貞を奪うことをジェスチャーで伝えてきたのだ……
そんなこと……させるわけにはいかない……このままじゃ、俊は…………
「私に俊をくれるのなら…私の母校への転校を俊共々許してくれるなら、なにもしないわ。」
なん………だって?せっかく俊と付き合えたのに……同姓の壁を共に乗り越えようって約束したのに…。
「許したら、蘭くんにも俊くんにも危害は加わらないのね?」
この女……自分は、僕を再び狙えるからって、他人事のように……
僕は、段々憎しみや怒りが収まらなくなっていた。
「他人事のように‼️お前なんか……選んでやるものか‼️」
僕は、やってしまった…………
桜の首元を掴み、怒鳴ったのだ。桜の目には、涙……かとおもいきや、
次の瞬間……
僕の顔にビンタが飛んできたのだ。
桜である。
「馬鹿‼️私は、私は……貴方の幸せを一番願ってる。だからこそ言ったの。
蘭くんは、俊くんと別れるより俊くんが傷つく方が嫌でしょ?」
「ごめん……桜‼️ごめん。ごめん。」
僕は、桜を抱き締め泣いていた……桜は、優しく抱いてくれた。
「これで決まったわね?」
「分かった。俊と別れる……その代わり、俊を傷つけるな‼️分かったな?」
「もちろんよ。それじゃ、幸せにね……」
そして、僕らは部屋を去り翌日は学校を休み、桜の部屋に僕が居候し、癒して貰っていた。
いわゆる、鬱と病院から診断が出たため、来年まで休学なのだ。
なんで、桜もいるかって?
実は、桜は僕の側にいると言って聞かなくて、権力によって同じ期間休学したのだ。
「蘭くん……私が側にいるからね?」
今度ばかりは……言ってしまった。
「一生……側にいて…桜。」
その日は、カーテン越しに深いキスを交わすシルエットが1分ほど浮かんだという
by 偶然、学校を休み外を眺めていた先輩
俊サイド
「転校かぁ……どうでも良いな。」
「俊、行くわよ。」
(蘭……姉ちゃんの言葉を信じる訳じゃないけど、あんなに喜ばせといて、裏切り、捨てるんだな。)
そして、俊と蘭。
二人の別れは突然訪れそして、あっけなく終わった。
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