第4話 現れてしまった受け入れてくれる女神

僕は十夜の一件から、ずっと俊との絆を深めていた。

そして、かれこれ一ヶ月が経とうとしていた。

「委員会決めをするぞ。男女一組で入ってもらう。必ずじゃないから、やりたい奴が立候補してくれな。」


なんだ……俊とは出来ないのか……

僕が落胆したその時だった……

「はい、先生。私……島居 蘭くんと保健委員がしたいです‼️」

「…………⁉️」

僕と後ろの俊が同時にその女子を見て、驚いた。

その子は、クラスのムードメーカーの天然女子で、クラスの人気者で、とにかくモテる。

事実、今僕は、周りから睨まれまくってる。俊が、睨み返してくれてるのが何より嬉しいのだが……

今は、それより、この子が何を企んでるのかだ。

「おぉ~、桜……お前と蘭か。

蘭……構わないか?」

断わりずらい雰囲気だったので、僕は、了承した。

その子は、姫田 桜(ひめだ さくら)。

さっきの説明どおりの子である。

「蘭くん………後で、屋上にこれる?」

「分かった……」

僕は、放課後、言われた通り、屋上にきた。



~俊サイド~

珍しく蘭が俺との約束を断ったので、尾行したら、委員会決めの時の桜と、屋上で、話してる?


俺は、盗み聞きすることにした。

正直、蘭のことが好きだ……気になる……。


~蘭に戻る~

「蘭くん……勝手に指名したり、ここに呼んだりしてごめんね。実は………

んっ………(蘭に背伸びしてキスする)」

「桜………さん?どうして……僕は、こんな見た目だし、桜さんに迷惑にしかなりませんよ。」

「良いの……私は、蘭くんのような優しくて、個性を大切にする人が好きなの。

あのとき、十夜くんの時も、蘭くんがしなかったら、私が俊くんを助けたよ。

ねぇ……私と付き合ってくれないかな?」


ガチャン………


~俊サイド~

俺は、思わずドアを開けてしまった……蘭と桜にばれた。

「蘭…………」


~蘭に戻る~

「桜さん……ごめんなさい。

僕には、心に決めた人がいるから………」

「………………諦めないよ‼️私は、必ず蘭くんを惚れさせて見せる‼️」


~俊サイド~

ライバルが現れやがった……

「蘭は、俺のものだからな………」

蘭が逃げるように帰った後、桜に宣戦布告してやった。


「私こそ………私は、蘭くんの全てを手に入れるから……」


これから楽しくなりそうだな……俺も攻めさせてもらうからな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る