第15話 悪友・親友
おれにとっては、
思春期性脂漏性皮膚炎だけに、中学生くらいからボツボツ華やかになり始めて、何だか”自慰”を覚えたころから「この、おれに取り憑いた醜い悪魔」は、急に酷くなりはじめた。猛威を振るい始めた。
谷崎潤一郎の「秘密」という小説にはこういう鬱陶しいニキビの咲き誇り始めた中学生の描写がでてくるが、あまりにもわが意を得るので、プロの技量に舌を巻いたものだ。谷崎の主人公にせよ、誰のにせよ、たぶんそれは作家自身の分身…なのが最初ピンと来なかったが、韜晦だかカリカチュアライズにせよ 、「幇間」にせよ「猫と庄造と二人の女」にせよ、主人公のちょっとすっとぼけた、色好きのアタマの弱そうな?人物は谷崎氏の自画像なのだ…それが最近やっとわかってきた、おれとかはそんな程度である。日本の近代文学プロパー?からいろいろ興味を広げようとしているが、あらゆる面でいまだしの感が強い。なあ?
まあ、マザコンから派生する?自虐癖、マゾヒズムはこの性豪にして文豪の作品のそこかしこに散見される彼の畢生のテーマらしいが、人生経験の中途半端なおれには文学とかでも生半可で、まだ文学鑑賞とか烏滸がましい。
現実のJKとねんとか話せるようになるのが先決やろか?ホンマやな?紙数尽きたのでそういう友人関係の四方山話は次回に譲ることにする。ほなサイナラ。
〈続く〉
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