第7話



それから、どうやって仕事をしたのか。

そして家に帰ったのか。




気が付けば、私は自宅の玄関に座り込んでいた。





……桜子の意識が戻らない?






「……え?」


「持病が悪化して、ずっと入退院を繰り返していたんです。体力も落ちてしまって、急に意識が飛んだり、なんてこともありました。でも今までは一時的なもので直ぐに目を覚ましていたんですが……」



〝もう一ヶ月になります。

迷ったんですが、特に娘と仲良くしてくださっていた大森さんにはご心配をお掛けしているかもしれないと思い、連絡をしました〟






持病?



入退院?




「……何、それ」




何も、何も知らない。





情報の処理が追いつかない。



頭が、回らない。




〝もしお時間があれば、明日××病院までいらしてください。お渡したいものがあります〟




とにかく、明日、病院に行こう。


そして、詳しい話を聞かなければ。


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