♡ある極マン長者の夢♡

x頭金x

第1話

 近藤誠司は街を買った。久しぶりに大きな買い物をした。


 近藤誠司は投資家だ。毎月とんでもない金額を稼いでいる。だが彼の生活は質素だ。


「無駄な金を使わないこと、これが全てです」


 彼の講演でのお決まりのセリフだ。


「それと、投資。自分に対しての投資も含めて。この2つですね」


 彼は35歳の時に億万長者となった。それから極マン長者までの道のりはあっという間だった。42歳の時に極マン長者になった。だから近藤誠司は、街を買ったのだ。


「僕の夢だったんです。一つの街を僕色に染め上げることが」


 もちろんそこに住む人々の人権も買った。生殺与奪の権利はもちろん近藤誠司にある。 


「大通りに裸の女をずらっと並べて、あ、ちっちゃい順にね、それで端から端まで乳首をベロ〜ッと舐めて行くと、最初はかがんで舐めてたのが、徐々にかがめなくて良くなり、最終的には背伸びしても舐め届かなくなるんですよ」


 近藤誠司の身長は147センチだ。いつもシークレットブーツを履いている。


「でも大変なのはですね、背伸びをすることよりも、舌先の唾液がなくなって、最後の方になると渇いちゃって舌が痛いんですよ」


 近藤誠司はテレビのインタビューに舌をペロリと出しながら言った。


「だから梅干しが染みるんです」


 


 

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