♡何気ない日々♡

x頭金x

第1話

 僕達は出会ってもう五年になる。それとなく危機はあったものの、決定的な瞬間はなく、可もなく不可もなく日々を共に送り時間を消費している。


 お互い気が付いているのだが、どちらもそれを口に出さない。


 何気ない瞬間二人の喉を切り裂いて中を覗けば、そこにはお互いへの不満と、このどうしようもなく緩く、怠惰で、生産性がなく、惰性と妥協の塊である関係への終止符を打とうとする言葉が見つかるだろう。


 だがお互いに笑い合えたり、些細なことで喜び合ったりした日、しこしこちゃちゃぽんして眠り、そして目覚めると、昨日と同じ今日がそこにはあって、喉元で最後通牒は堰き止められていたりする。



 そんな日々があと何年続くのだろうか。








 それでもいいって?












 とんでもないですよあなた。

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