報告その6

 こんにちは。小林卓也です。

「三本桜 謎の名札事件」の調査のようすを報告します。


 ぼくたちは「学級トマト全滅事件」をお手本にしているので、いろんな人に聞きこみ調査をしました。まずはクラスの友だちに聞きました。名札がついていることを知っている人はいませんでした。一人だけ木の札がついていることを知っている人がいましたが、それが名札だとは知らなかったそうです。なぜなら名札はすっかり古くなっていて、文字もうすくなっていて、よく見てみないと名前が書かれていることに気づかないからです。それなのに名札だと気がついた村田くんはすごい観察力だなと思います。


 その次に、たんにんの片山先生にも聞いてみました。片山先生は三年前に北山小学校にきた先生です。校庭のすみっこに桜の木があって、毎年花をさかせていることは知っていましたが、名札がかかっていることは知らなかったと教えてくれました。でも名前がまちがっているという話を聞いて、すごくきょうみをもったみたいです。


 花崎さんは児童会のしっこう委員会に出たときに、みんなに聞いてみたそうです。しっこう委員もたんとうの先生も、名札のことはだれも知りませんでした。


 村田くんたちのグループは名札のことを調べています。名札の大きさとか木にくくりつけてある針金のこととか、名前の文字のくせとかです。村田くんのはんだんによると、名札の大きさはちょっとずつちがっているそうです。でも書かれている文字は横棒の書き方に同じくせがあるので、この文字は同一人物によって書かれているという結論になりました。針金はぜんぶの木でさびていて、木のみきにくいこんでいました。


 ぼくはサクラとナツメとカリンのことを調べています。サクラもナツメもカリンも食べられる実ができるというのが共通点です。サクラとカリンはバラ科で、ナツメはクロウメモドキ科でした。これは共通点になりませんでした。


 こんな風にいろいろ調べていますが、まだ謎はかいけつできていません。思っていたよりもずっとむずかしい謎です。

 F先生の推理はすすんでいますか。


                          小林卓也

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