第16話

冬日となって、結構な日にちが経過しました。

朝起きて、窓の外を見てみると……かなりの大雪となっていて、物凄く寒そうだった。

これ、かなり積もってるんじゃないかなあ?雪をどけるの結構大変になるかろしれないかな?

これは、外に出るのはやめたほうがいいかな……と思い、とりあえず顔を洗う事に決めて、洗面所に向かった。

洗面所にたどり着き、顔を洗って、食卓に行くと、既にエリック父とアリサ母がいて、なんかステーキらしき物を食べていた。

食事を並べているマリエスが、僕に向かって


「お嬢様、おはようございます、今日はいい肉が入ったので、肉料理にしてみました、どうぞ召し上がりください」


そう言って来たので、僕は頷いて、肉料理を食べる事にした。見た目は、レストランとかにありそうな普通のステーキで、でも……何の肉かは、全く解らず、前に美味しくて見た目がグロイ、ラビットソンとか言う生物の肉が出された事があったけど……この肉ってラビットソンの肉なのかな……と、ちょっと思ってしまった。

まあ、気にしても仕方がないので、とりあえず食べてみる。味は、普通に旨く、何というか……牛肉のステーキ?みたいな感じの味だった。まあ、この味だったら、何の肉って言われても、問題は無いと思う、うん……ものの数分で食べ終わり、エリック父が


「今日は、出かけてくるので、帰りは遅くなる」


そんな事を言って、その場からいなくなってしまった。こんな大雪の日に、何の用事なんだろ?と思ったけど、ま、聞かなくていいか……と思うことにして、アリサ母を見てみると、アリサ母は、僕に向かって


「エリスちゃん、今日は大雪だから、外に出ないようにね?」


そう言って来たので


「はい、解りました」


「じゃあ、私も部屋に戻るわ」


そう言って、アリサ母も食卓から移動した。

残された僕は、これから何をしようかな?と思い、とりあえず、書斎に行く事にした。

魔術入門の他に、何か使えそうな本を探す事に決めて、移動する。書斎に入り、使えそうで読めそうな本を探す事に決めて、本を探してみると「~しょ~かんじゅつ~」と言うタイトルの本を見つけた。タイトルからして、召喚術書みたいだけど……怪しさ爆発なんだけど……とりあえず中身を見てみる事にした。


「召喚術……一体何が呼び出せるんだろ?」


その~しょうかんじゅつ~ってタイトルの本の中身を見てみると、内容は「精霊を召喚して、下僕にしてみよう?」と書かれてあり、下僕って、おい……とつっこみたくなったが、とりあえず……気にしない事にして、続きを読む事にした。


「まず、ステップ1、魔方陣を書いて、精霊を呼び出してみよう、まず最初にここに書かれている魔方陣を書きます、ステップ2、呪文を唱えます、貴方の魔力に応じて、精霊が出現します……多分、ステップ3、現れたらその精霊と無理矢理契約準備だ、大丈夫、君ならできる、自信を持つのじゃ!って書いてあるな、なんだこれ……多分って、適当……それに無理矢理って、いいのかな?これ……」


うん。胡散臭い。この本の作者は何でこんな物を本にしたのか?全く持って謎だった。

まあ……気にせず読むかな……と思い、気にせず続きを読んでみる。


「最終ステップ、呼び出した精霊と契約しよう、旨くいけば呪文を唱えるだけで、精霊の力が使えるかも? です、さあまずはレッツチャレンジ!……やはり胡散臭いなこれ……」


呼び出すかどうかは、またの機会にして、本を閉じる事にした。この本の事、誰かに聞こうかな?と思い、エリック父様に聞くか、アリサ母様に聞くか迷い、エリック父は出かけると言ったので、家にはいないらしいので、アリサ母に聞く事にした。アリサ母の部屋の前に行き、ノックをする。


「アリサ母様、聞きたい事があるんですが……」


僕がそう言うと、扉が開いて、アリサ母が出てきた。


「何かしら? エリスちゃん」


「この本の事なんですけど……」


そう言って、本を見せると


「ああ、これね? 私も昔、ちょっとやってみた事あるわよ? まあ、結果は失敗だったけど……エリスちゃん、やってみたいの?」


そう聞いてきたので、僕は


「ちょっと興味あるかもです」


この本の内容、ちょっと気になるしね……


「そう……じゃあ、いい天気の日にやってみましょうか?こういうのは、外でやったほうがいいしね?」


「はい」


「じゃあ、約束ね? この本は、私が預かっておくわ」


そう言って「~しょうかんじゅつ~」は、アリサ母が管理する事になった。晴れた日に、一緒にやってくれると言う事になったので、僕はちょっと楽しみだったのでした。

でも、何が召喚出来るんだろう……?

精霊って書いてあるし、見た目とか可愛いのかな……?

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