第11話
冬日となって、数日が経過しました。
このグランド王国は、冬日の間はかなり気温が下がるみたいです。窓を開けると、風が冷たいので、薄着だと結構辛いって感じかなと思う。
部屋の寒さもなれて、僕は同じ時間に起きる。
外の天気を見てみると、今日は雪が降っていなく、晴れていて、窓をあけると、冷たいけど気持ちいい風が吹いていて、何所か美味しい物を焼いているのか、そんな感じの匂いも漂ってきた。今日は、窓を開けても寒くはないし、出かけるのには最適かな?と思い、を閉めて、エリスの部屋から出る。部屋から出て、最初に洗面所に向かい、顔を洗って鏡を見てみる。
そこに写っているのは、紛れもなく僕の顔、エリス・ジラードの顔で、はっきり言って、美少女だった。
改めて見るけど、可愛いよね……
成長したら、アリサ母のようになるのかな?
アリサ母もかなり美人さんだし……
もうこの体にもすっかりなれたけど、もし元の世界に戻れなくて、ずっとこの体で生活していくのだと思う。
これだけ時間が経過してるし、確実に元には戻れないから、僕はエリスとして過ごしていこうと思う。
大人になったら、貴族のお嬢様だし、家の為に結婚もあるのかもしれないけど……まだ、そこまで考えてない事にしよう。うん。
そんな考えをやめて、身だしなみのチェックをして、頭にブルーリボンを二本結んで、ショートツインテールにする。
この髪型が今の僕のトレードマークになっていた。
髪のセットが終わったので、食卓に向かうと、もう既にエリック父とアリサ母、そしてマリエスがいた。
「おはよう、エリスちゃん、うん、今日もかわいいわよ」
「おはようエリス」
二人がそういってきたので、僕も
「おはようございます」
そう返事して、食卓に着く事にした。
今日のメニューは、パンにスープで、結構美味しく、あっという間に食べ終わってしまった。
食べ終わった後、同じ食卓にいたエリック父が
「エリス、今日は私と出かけようか」
そんな事を言って来た。出かけるって、一体何所に? と思い、僕はエリック父に
「エリック父様、一体何所に向かうんです?」
「そうだな……今日は、雪も降っていないし、別の国に行ってみるか」
「別の国……?」
「ああ、ここから一番近い国となると、西にあるサーシャルランドだな、エリス、そこに行ってみるか?」
エリック父が、そう言って来た。
サーシャルランド……そう言えば、町の人が「このグランド城下町で、出しているお店の人はサーシャルランドに向かった」とか言っていたのを思い出す。じゃあ、そこに向かえば、リアに会えるのかも……と思ったので
「行きたいです」
僕がそう言うと
「そうか、じゃあ出かける準備をしよう、マリエス、エリスの事を頼んだぞ」
「かしこまりました、さあお嬢様、お出かけの準備を手伝います」
「う、うん」
「じゃあ、私はお留守番しているわね」
アリサ母が、そう言っていた。
僕は、マリエスに連れられて、エリスの部屋に戻り、防寒着と装備品にメッシュの杖と魔術入門の本を持っていく事にして、装備した。
「お似合いですよ? お嬢様」
「そうかな……」
「ええ、じゃあ私も準備を致します」
そう言って、マリエスが部屋から出て行く。
僕も身だしなみをチェックし、装備品の確認をして、準備できたので、部屋を出た。部屋を出て、玄関口に向かうと、エリック父が剣を装備した状態で立っていて、その隣にいるマリエスも剣を装備している。
うん……見た目的に、物凄く強そうに見えるなあ……エリック父って……
でも疑問に思うのは、エリック父が一体何のお仕事をしているんだろう……と言う事だった。
ここでエリック父に聞いて見るべきなのかな……?と思うけど、別にそれほど知りたいと言う情報では無かったので、ここは聞かなくてもいいかな?と思ったので、黙っている事にした。
「エリス、準備出来たようだね?」
「はい」
「旦那様、移動方法はどうしますか?」
「そうだな……魔物の動向も知りたいし……歩きで向かう事にする、まあ、サーシャルランドはそんなに離れてないから、すぐに辿り着くだろう」
「かしこまりました、じゃあ私も護衛としてお供いたします」
「うむ、マリエスはエリスの援護をしてくれ」
「了解しました」
「じゃあ、早速出発するとする」
「はい、では、行きましょう?お嬢様」
「う、うん……」
こうして、三人でサーシャルランドと言う国に向かう事になったのでした。
そう言えば……初めて別の国に行くんだよね?
どんな国なのかな……?
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