第6話
家の外に出て、魔法を練習するべく、メイドのマリエスと一緒に、グランド王国の外、シュミッツ平原と呼ばれる場所に行く事になりました。グランド王国を出る時、門番らしき人に「お、出かけるのかい?気をつけていくんだぞ?」と言われて、軽くお辞儀をして、グランド王国から出て行く。
改めてみてみると、草原と思われる感じが広がっていて、遠くの方に海が見えていた。
僕とマリエスは、グランド王国から数キロぐらい離れて行き、マリエスが「ここで、魔法の練習をしたらいいと思いますよ? お嬢様」と言ってきたので僕は、マリエスに魔法の仕方を聞く事にした。
「マリエス……魔法は、どう使うの?」
そう聞いてみると、マリエスが
「そうですね、まず魔術の本を読んでから、お嬢様の持っている杖を持ち、その本に書かれている呪文らしき言葉を唱え、イメージしてみて下さい、成功すれば魔法が使えます、失敗すれば何も起こらないですね」
そう言ったので、僕は、書斎から手に入れた魔術の本「魔術入門~初級編~」を開いて、内容を確認してみる。掲載してある呪文は、風の呪文、水の呪文、火の呪文で最初にどれからやろうかな……と思い、風の呪文、「スラッシュウインド」をやってみる事にした。
本を読んで、読み終わり、メッシュの杖を持って、本に書かれてあった呪文らしき言葉を唱えてみる。
「風の力を与えたまえ、スラッシュウインド!」
そう唱えた瞬間、杖が一瞬光出して、バシュっと音がして、一部分の草が吹き飛んだ。
「今のが、魔法?」
「はい、お嬢様!成功です」
「そっか……今のが魔法なんだ!」
初めて魔法を使って、かなり喜んでしまった。
もう一回杖を持って、同じ呪文を言ってみる。
「風の力を与えよ、スラッシュウインド!」
すると再び杖が一瞬光出して、バシュと音がして、生えてあった小さな木を切断した。
「再び成功です、とまあこんな感じに魔法を使います、あ、でも魔力が切れると、魔法は使えなくなりますよ?」
「そうなんだ……あ、じゃあ、私の魔力ってどれくらいなのだろう……」
「そうですね……お嬢様の場合だと、結構少ないと思いますよ?まだ子供ですしね、魔法に関しては、あと2、3回は使えるのではないでしょうか?」
そう話していると、草むらからガサっと音がして、何かが飛び出してきた。その姿は、緑色のゲル状をしていて、二つの目がついている。
なんか、RPGとかの定番のスライムっぽい生物なんだけど……
「お嬢様、魔物です、こいつはスラームって言って、ゲル状の魔物です、攻撃力はそれほど高くないので、お嬢様の魔法で倒せると思います」
スラーム……ということは、やっぱりスライムって事なのか……魔法で倒せると言う事は、雑魚モンスター扱いって事なのかな?
まあ、魔法で倒せると言っているし、僕は魔術入門から、火の魔法を選んで
それを実行してみる事にした。
「火の力を与えよ! フレアボース!」
そう唱えた瞬間、杖が一瞬赤く光だし、杖からボール状の火の玉が出て、スラームに命中、スラームは「ビギュ」と変な声を発した後、消滅した。
「お見事です、お嬢様、今の攻撃により、スラームを一体倒しましたよ」
「そ、そうなんだ」
「お嬢様、どうします? まだ魔法の練習をしますか?」
マリエスがそう言って来たので、僕はどうしようかと迷い、このくらいでいいかな? と思ったので
「いや、もういいかも……」
「そうですか、では、グランド王国に戻りましょう、お嬢様」
「うん」
とりあえず……魔法が使えるということは解ったし、これぐらいでいいかな?と、思う事にして、グランド王国に戻る事にした。
これで火の魔法、フレアボースと風の魔法、スラッシュウインドを覚えたのでした。
うーん、僕……魔法使いになるのかなあ?でも一応貴族のお嬢様だし、家柄的には魔法使いにはならないのかもしれないけど……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます