第5話私を演じる
私は私を演じる事を覚えた。
にこやかには笑う。
優しいふり。
本当の自分がどんな人間か分からなかった。
母は、昼間まで寝ているので朝ごはんはテレビの世界だと思ってました。
私は動物が好きで、動物の前でだけ泣けるし、笑える。私を侮蔑したり、卑下したりしないから。
起きてきた母に
私はついポロリと言ってしまった。
「遊びで子供を作ったんだから、殺せば?それともお前が死ぬ?」
無意識だった。
母は、食器棚に入っている食器をわたしに向かって投げる。ぶつかって青あざ、打ち身、ができる。
歩く場所がないくらい割れた食器。
私は一切避けない。
親じゃないから。
将来倍返しする相手だから。
母は
「食器持ったいない」
ふーん
だよね。
「だね。私にはどうでもいい。お前が不幸になるのが喜び」
私はこの人が困ろうが、苦しもうがどうでもいい。
困ったら、嬉しい。
母が無様に掃除している
愛情なんて、知らない。
差別なら知っているけど。
親の性交なら知ってるけど。
なぜパパとよばないと、いけない。
男も家族を裏切って、汚物だよね。
私は冷めた子供。
テレビを見ても楽しいと思わないし。
冷蔵庫から、ウィンナーをだして炒めてご飯と食べる。割れてない食器を、拾って。
砂のお家
すぐに崩れ落ちる。
家庭は、知らない。
親も知らない。
だってテレビと違うし。
友達の家みたいな暖かくない。
「私はお前が嫌い」
労る気持ちなんて、欠片も湧かなくて。
最低の子供。
私はカバンを持って毎日の習慣である図書館に行く。
近所の人は扉を開けていても、私が通ると扉を閉める
私は
世界は呪わない
本は素敵な冒険に連れて行ってくれる。
因みに
友達もいる。
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