第95話 思わず漏れ出てしまう心の声って・・・・
4月。
新年度。
だからと言って、毎年誰かが異動してくるとか、新入社員が入って来るとか。
私の職場はそんな職場ではない。
だけど、今年は入って来た。
新入社員と言っても、新卒の新社会人ではなく転職組なので、ピチピチ(笑)の若い子ではないけれど、それでも私よりは随分若い人だと思う。
年はまだ聞いてないから知らないけどね。
そしてなにより、可愛い(*^-^*)
福原遥ちゃんと、吹石一恵さんを足して2で割ったような?
・・・・採用したオヤジの好みか?
などと穿った見方もしてしまうが、今回ばかりは、グッジョブ、オヤジ!
私の好みドンピシャだ♪
まぁ、職場なので。
顔が可愛くても仕事できない、やる気無い人は不要な訳です。
言い方厳しいけど。
新人に仕事を教える側の労力ってバカにならないし、本当に大変。
うちの職場は、新人にはマンツーで先輩社員が付くことになっているので、その役割を担った人は、結構大変なんだ。
私も以前、なったことがある。
2回ほど。
うち1人は、残念ながらもう退職してしまったけど。
もう1人は、今も私の隣にいる。
頼もしい同僚ちゃん♪
ただね。
その新人ちゃん、同僚とは反対側の、私の隣の席なんだな。
これを書いている前日、彼女は先輩から教えらえた事に必死で取り組んでいたらしく、分厚いマニュアルとPC画面を見ながら格闘している様子が視界の端に入っていて。
確かに、新人ちゃんには相当難しい仕事だと思ったんだけど。
がんばれーって、心の中で応援しながら自分の仕事をしていると。
「・・・・うぅ・・・・」
小さな声が、聞こえる訳ですよ。
具合でも悪くなったのかと隣を見てみれば、マニュアルと睨めっこして頭を抱えているの、彼女。
本当に、文字通り、頭を抱えているの!
マンガのように!
わかる、わかるよ。
そりゃ、説明受けただけで1日で理解なんてできないさ、そんなの。
今ここにいる2年目3年目の人達だって、時には何年目かわからない私だって、迷う事があるくらいのものだから。
と思いながら、また自分の仕事をしていると。
「・・・・むむむ・・・・難しいいぃぃ・・・・」
またね。
小さな声が、聞こえてきて。
彼女には申し訳ないけど、可笑しくなってきちゃって!
なんとも微笑ましいのですよ。
必死になって、教えられた事を小難しいマニュアルを読みながら理解しようとしている姿が。
多分、彼女は言葉を発している自覚なんて無いと思うんだ。
本当に、口から漏れ出てしまった言葉なんだと思う。
もう放っておけなくて(笑)。
彼女に声をかけ、実際の例を見せながら、
この場合は●●だから××を▼▼するんだよ。
でもこの場合は、●●が○○になっているでしょ?だから、××は△△になるの。
基本的に、□□って考えて貰えばいいよー。
分からなかったらいつでも聞いて。
なんて、説明をしました。
それで、1件2件一緒にやってみると、もともと頭の良い人なのか、割とすぐに納得してくれたようで。
少なくとも、この件に関してはもう、1人で唸るようなことは無いんじゃなかと思う。
・・・・まぁ、唸っている姿も可愛かったけど(^^;)
仕事なんてさ。
基本を押さえておけば、結構応用が利くんだよね。
特に事務の仕事は。
でも、実際にはその【基本】【基本的な考え方の元となるもの】が、手順書やマニュアルに示されていない事が多いんだよねぇ、何故か。
だから、マニュアルから入ると、全部その作業手順の通りにやろうとして、手順があまりに膨大で多岐にわたっている場合は、混乱するのは当たり前。
なんだかなぁ。
新人ちゃんの仕事は、もちろん他にも色々用意されているのだけど。
彼女はこの先何回、唸ることになるかな。
可哀そうだけど、可愛かったかから、もう1回くらい聞いてみたいなぁ、とも思ったりして♪
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