第63話 『悪魔の証明』できないならできないで良くない?
いないもの、ないものの証明は難しい。
というのを、『悪魔の証明』って言うんだってね。
重大犯罪とか冤罪とかに関わることはちょっと置いといて。
『いないこと、ないこと』が証明できないんだったら、もう、『いる、ある』、ってしとけばよくない?
ダメ?
なんでダメなの?
悪魔とかさ。
天使とかさ。
幽霊とか妖精とかUFOとか宇宙人とか小さいオジサンとかお化けとか妖怪とか呪いとか祟りとか超能力とか。
いいじゃん。
『いる、ある』ってしとけば。
それでお金儲けとかするのは言語道断だけど、頑なに否定するのは何故なんだろうか?
それでお金儲けとか悪だくみをする輩が後を絶たないからかな?
人間が全てを解明できると思っているのだとしたら、それはとんでもない驕りだと思うんだよ。
そんなの、できるわけないじゃん。
多くの生物の中の1つに過ぎないんだから、人間なんて。
非科学的なものを全否定する科学者よりも、非科学的なものを受け入れている科学者の方が、私はよっぽど信頼できるし好感が持てる。
とある心霊現象を、科学の力を総動員して再現して
「ほら、だから幽霊なんていないんだ。心霊現象なんてこの世には存在しないんだ」
なんて勝ち誇った顔で言われたってさ。
当時、本当にその状況が全て揃っていたなんていう検証は、もう誰にもできない訳で。その場にあなたが居た訳でもないし。
ただ単に、再現できた、ってだけだよね?
ただの、可能性のひとつに過ぎないよね?
全ての心霊現象・怪奇現象の謎を解き明かせた訳じゃないよね?
と、思ってしまう。
確かに。
昔は解明されていなかった現象が、科学の力で解明された、と言う事は数えきれないほどある。
『神がお怒りになっている!』
なんて言われていた日食だって、今じゃ天体ショーになっている訳だし(笑)。
でも。
この先どれだけ時間が経って、どれだけ科学が進んだところで、全てを解明することなんてきっとできないんだろうなって、思うんだ。
・・・・解明する前に、人類が滅んでいる可能性の方が高いのではなかろうか。
いいじゃん。
証明できないものは、しゃかりきになって証明しようとしなくたって。
悪魔がいて。天使がいて。神様がいて。
妖精がいて。幽霊がいて。UFOがいて。宇宙人がいて。
小さいオジサンがいて。お化けがいて。妖怪がいて。
呪いがあって。祟りがあって。超能力があって。
悪くないと思うけどなぁ。
そんな世界。
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