第58話 『名前』をつけたとたんに愛着が生まれる気がする

人間はたいてい、生まれてすぐ『名前』を付けて貰える。

飼われているペットもたいてい、飼われてすぐ『名前』を付けて貰える。

育てている植物に名前を付ける人もいる。

大切なぬいぐるみや人形に名前を付ける人もいる。

大切なモノに名前を付ける人もいる。


名前ってさ。

つけたとたんに、愛着が湧く気がするんだよね。

それとも。

大事だから、大切だから、名前を付ける。

のかなぁ??


この間、新しいお話のぼんやりした内容を考えていて。

まだ全然、登場人物の名前が決まってなかったんだけど。


この男の子が、この子と出会って・・・・あーめんどくさいっ!


って思って、名前を先に考える事にしたの。

・・・・珍しく、1人も名前が決まっていなくてねぇ。たいてい、誰かしらの名前は決まっているんだけど。

で。

名前を考えたとたんに、ぼんやりとした話の内容の形が決まってきて。

そして、登場人物にも、愛着が湧きはじめたんだ。

それで思ったの。

名前って、大事だなぁって。


『ハリネズミの願い』

という本があってね。

表紙の絵が可愛すぎて一目ぼれして買った本なんだけど(私はハリネズミが大好き!)。

イラストの可愛さとは相反して、中身、めっちゃ哲学的!

そして。

色々な生き物が登場するんだけど、名前が、一切、無い!

全部、その生き物の名前で登場するの。

例えば、主人公はハリネズミなんだけど、「ハリネズミ」という名前。

なんだろう。

こんな本(『こんな』って、失礼だな・・・・)、一度も読んだ事無い。

色々衝撃的過ぎて、何回も読み直したりして。

でもねぇ。

登場する生き物たちに、愛着が湧かないんだよね・・・・

これまた、不思議。

だから、思ったの。

『名前』が、無いからかなぁ?って。

「ハリネズミ」が「ハリー」とかいう名前だったら、もしかしたらもう少しは愛着が湧いていたのかもしれないなぁって。

・・・・逆に、作者はそれを狙っていたのかな?

作者はオランダの有名な作家さんらしいのだけど。

注目すべきは登場する生き物たちではなく、もっと本質的な考え方なんだよ、と。

う~ん・・・・難しい。


名前と言えば。

商品名。

付けるの、結構面倒みたいだよ?

前に、特許事務所で仕事をしていた時があるので、「商標権」の調査とかもしていたんだけど。

思わぬ名前が商標登録されたりしているから、迂闊に同じ商品名なんか付けちゃった日には、その商標権を持っている人から訴えられちゃったりするんだよ。

大変だねぇ・・・・

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