第51話 『女性の活躍推進』と掲げている時点で終わっていることに気付かないもんかね?
確か政府が掲げていたよなぁ、これ。
私が働く会社の親会社でも、掲げていたんだよ。今はどうか知らんけど。
そして同時に、差別云々とか、ハラスメント云々とか、LGBT云々とかの研修も行っている訳で。
根本的な部分で食い違っている事に、なんで誰も気づかないんだろう。
『女性』じゃないだろ。
『みんなの活躍推進』じゃないのか?
親会社で女性の活躍推進が強力に推し進められていた頃、強烈に抱いた違和感。
政府の方針?とかなんとかで、確か役員の中に一定割合女性を入れなくちゃいけなくなったと思うんだけどさ。
第一号の女性役員は確か、未婚でバリバリ働いている人だったと思う。
それからも、役員になる女性は、子供の面倒を見てくれる親が近所に住んでいて、子供が急に熱を出してしまったとしても、親が代わって看病してくれるから、会社を休む事なく仕事をすることができる女性、が多いような気がする。
・・・・非常に残念な事に。
私が所属している会社でも、管理職やそれに準ずる役職を担う(担わされている)人は大抵、未婚か、既婚者でも子供のいない人。
これってさ。
本当の意味で、「女性の活躍推進」を推し進めることができているんだろうか?
会社の制度としてはもちろん、産休・育休が取得可能なのは、もう当たり前のようになっている。
なっては、いるんだけど。
ある時、親会社の課長が、子供の急病で早退した社員の事、こう言ってたんだよね。
「あんなの、親にでも見てもらえないのかね?」
って。
すごく、がっかりしたことを覚えてる。
子育て経験者だからこその気遣いとか、全然無いんだこの人、って。
まあその課長は、近くにご両親が住んでいて、お子さんの面倒はほぼご両親に見て貰っていた、なんて話は聞いていた訳だけれど。
世の中、そんな恵まれた家庭環境の人ばかりじゃないんだよ。
それでもみんな、頑張って仕事しているんだよ。
敢えて「『女性の』活躍推進」を銘打っているのなら、根本的に考えを改めなよ。
そう、思ったんだ。
で。
もっと根本的に違うんだよ。
世の中で活躍すべき人に、性別なんか関係無くないか?
みんなが、活躍すべきだし、活躍できる場じゃなければならないんだよ。
・・・・そういう研修を、お宅の会社では、してるよねぇ?
と、思ってしまう。
研修なんて受けずとも、それくらい、今は子供の方が理解できているのではないかなぁ?
大人になると、頭が固くなっているから、一度染みついてしまった考え方って、そう簡単には変わらないんだよね。
それもね、分かるんだけどさ。
それにしたって。
「『女性の』活躍推進」って、大々的に掲げるのは、いい加減やめた方がいいと思うんだよ?
恥ずかしいからね?
ま。
私の会社じゃないから、どうでもいいけどさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます