第25話 嫌いなものは、強制されると余計嫌いになるのです!

グリーンピースが、大嫌い。

グリーンピース好きの人、グリーンピースを作っている人には、大変申し訳無いのだけど。

物心ついたころから、嫌い。

今は、大嫌い。

どれくらい嫌いかと言うと。

テレビで誰かが食べている食べ物に入っているのを見つけただけで、


「ちっ」


って言ってしまうくらい(笑)。


実はね。

嫌いなものは、他にもあったのだよ。

●とけないチーズ

●固まった卵の黄身

●お蕎麦

でもね、今では克服しているのさ。


チーズを食べられるようになったきっかけというのが変わっていて。

ある時、当時勤めていた会社の食事会に、チーズの盛り合わせが出てきて。

あからさまにチーズっぽいものにはさすがに手を付けなかったのだけど、


あれ?これなんだろう?


って思って食べたものがおいしくて。

パクパク食べていたら、隣にいた同僚が目を丸くして言ったのさ。


「遊ちゃん、それ、チーズだよ?!」


えっ?!

これがっ?!


すごい、衝撃・・・・

しかも、私がおいしいと思って食べていたのは、チーズ好きでも敬遠する方が多いという、ブルーチーズ。

それからかなぁ。

色々なチーズを試しに食べてみるようになって。

気付いたら、好きな食べ物の方に分類されるまでになってた。

・・・・でも、今でも【今ならチーズ増量中!】とかいう、あまりにチーズがモリモリのピザとかは、苦手・・・・


卵はねぇ。

もともと、生卵と半熟卵は好きだったのだけど。

あの、固まった黄身だけは、いただけないと思ってた。

サラダとかに、いけしゃあしゃあと、乗ってるでしょ。輪切りのゆで卵。

野菜じゃないくせに。

あいつ、許せなかった。

でも嫌いになったのは、給食のせい、かな。

ゆで卵が給食に出たんだよね、たまに。

ゆで卵好きは多いから、割と友達に食べて貰えてたんだけど。

1回だけしくじって、先生に見つかっちゃってねぇ。

無理やり食べさせられたんだ。

今は無理やり食べさせるなんてそんなことしないみたいだけど、昔は普通だったんだよ。こんな拷問みたいなことが。

給食を全部食べ終わるまで、居残りさせられるの。ほんと、何の拷問だったんだろ、あれ・・・・

仕方が無いから、牛乳で流し込むしかなかったんだけど。

牛乳と卵の黄身が混じり合ったあの味の、クソ不味い事!!

よく吐かなかったと、自分を褒めてあげたいくらいだよ。

その、素晴らしくクソみたいな記憶も相まって、本当に、固まった黄身が大嫌いだった。

のに。

いい大人になってね。

サラダとか、買ったお弁当とかに入っているゆで卵を全部残すのが、ちょっと恥ずかしいなぁ、とも思い始めて。

最初は、ドレッシングとかお醤油とかでごまかしながら食べていたんだけど。

いつのまにか、食べられるようになってた。

・・・・今でも、好き、とは言えないけど。

出されても食べられる、くらいには克服してる。


お蕎麦はねぇ。

お蕎麦で有名な戸隠に行った時でさえ、お蕎麦屋にみんなで入って1人で親子丼食べてるくらいには、嫌いだったな。

今、猛烈に後悔してる。

何でもっと早く蕎麦好きにならなかったんだっ、もったいない!って。

好きになったきっかけは、ごく単純で。

祖母が、高級蕎麦屋でパートで働き始めたんで、試しに行ってみようと。

祖母も、私の蕎麦嫌いは知っていたんだけど。


「騙されたと思って、食べてみなさい。絶対美味しいから」


って言うもんだからさ。

食べてみたの。

そうしたら。

超絶品で(≧▽≦)

それから、だね。

高級じゃない、カップ麺のお蕎麦でもおいしいと思うようになったのは。


まぁ、他にも色々あったけど。

割と克服しているなぁと思う。

でも。

グリーンピースだけは、無理だ。


豆ごはん。

幼い頃の、ある日の夕食。

母も、好き嫌いを無くさせようという親心だったんだろうけどさ。

完全に、裏目に出たね。

1膳のお茶碗の中に、無数に入っている、あの禍々しい緑の奴。

それをね。

全部食べろと。

食べ終わるまで、許してもらえなかった。

泣きながら食べたのを、今でも鮮明に覚えているよ。

食べた、っつーか、噛まずに飲み込んだ?

私にとっては拷問だな、ただの。

絶対一生忘れないだろうと思う。

あんなの、たとえ一億くれるったって、二度と食うもんか!

だからね。

あの緑の奴が入っていそうなものは、外食では絶対頼まない。

気心の知れた、奴を全部引き受けてくれる人がいれば、頼むけど(笑)。

買ってきたお弁当に、不幸にも奴が入りこんでいたら、ひと粒残らず全て、残す。

恥ずかしいとか、言ってる場合ではないのだよ、奴だけはっ!

大嫌い、どころじゃないんだよね。

激しい恨み?とも言えるかもしれない。奴の存在自体が。


あんな、拷問のような強制さえされなければ、もしかしたら克服できていたかもしれないけど。

ねー。

嫌いなものは、強制されると余計嫌いになるよね。うん。

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