第8話 孤独を感じる瞬間と対処法

1人の時間は、嫌いではない。

幼い頃から、本さえあれば、大人しく1人で読んでいる子供だったそうで。

そして、夢中になって本を読んでいるもんだから、周りの音も耳に入らなくて。

テレビを観ていても、そう。夢中になってしまって。

割と、呼びかけを無視しているような、そんな子供。

正確には、無視をしている訳ではなく、耳に入っていないだけだったのだけど。

友達には、「また無視されたー(笑)」なんて言われてた。

・・・・今から思えば、よく友達に捨てられなかったな、私。


そうなのですよ。

そんな奴だったけど、友達がいない訳でもない。

よく、遊んでましたよ、友達と。

小学校の時だったら

ゴム飛びとか、ドロケイとか、色鬼とか、チェーリングとか、ベーゴマとか。

隠れて、何故か花札も流行ったな。もちろん、賭けは無しで。

中学高校の時だったら

大富豪とか、UNOとか。

大学時代だったら

カラオケとか、ボーリングとか。

社会人になってからは、専ら飲みかな。

スノボとかスキーとか旅行とかにも、行ったなぁ。


でも、1人の時間も、嫌いではない。

嫌いではない、というか、むしろ無いと困る。

1年365日、1日24時間、常に誰かとベッタリ一緒にいるのは、性に合わないのだと思う。

集団行動は苦じゃないし楽しいけど、フリーの時間も必要、みたいな。


「孤独」と「1人」は、違う。明確に、異なる。と、思う。

どう違うのか。

「1人」は、自ら好んで集団から離脱。

「孤独」は、文字通り、孤立して独り。

たとえば。

人がたくさんいて、それぞれみんな仲が良さそうなのに、その中に私が知っている人は誰もいなくて、私を知っている人も誰もいない。

そんな状況とか。

みんなの事を知っているし、みんなも私を知っているのに、その中に入っていけない時、とか。

あとは、そうだな。

ものすごく辛いのに、誰も助けてくれない、声もかけて貰えない時、とか。

そんな感じかなぁ。

私は、「1人」の時間は必要だけど、「孤独」は寂しいから苦手。


まぁこれは私の感覚であって、感覚なんて人それぞれ。

「1人」も「孤独」も同じだろ。

そういう感覚の人もいるだろうし。

「孤独」を愛する人もいるだろうし。

ただ。

私は、「孤独」は、苦手だ。


私の「孤独」の対処法。

①「1人」になること。

・・・・どこが違うのかって、状況が全然違う。

何が違うって、気持ちが違う。

大勢の中でポツンと取り残されて孤独を感じたのだったら、大勢の中にいなければいい。ただ、それだけ。

周りがみんな仲良く楽しそうなのに、私はそこに入っていけない。

だったら、周りから遠く離れて、敢えて1人になってしまえばいい。

周りに誰もいないなら、孤独も感じない。


②自ら動いてみること。

誰も知らなくても、ちょっとした挨拶とか声掛けから世間話程度に持っていけるくらいの社交性は、いい加減身に付いているし。

自分が入っていけないような話題で盛り上がっているのであれば、そっと近づいて、何となく理解して、ちょっと口出ししてみたり。

全然分からない話題であれば素直に、「ねぇそれナニ?何の話?」と言って教えてもらうとか。

それで邪険にされる集団なら、①の対処法を取ればいい。

・・・・そんな大人げない人達は、そういないと思うけど。


③周りを巻き込むこと。

ものすごく辛いのに、助けて貰えない。

そんな時って、自分で辛さを隠してしまっている時もある。

笑いたくもないクセに、愛想笑いなんか浮かべたりして。

つい、見栄を張って強がって、カッコつけて。

だから、周りが気付かない。

・・・・世の中、割と捨てたもんじゃないから。気付いて知らんぷりしているような人ばかりじゃないから。

だから、見栄っ張りを、やめる。

「助けて!辛いんだよ!」

って、言う。

仮に、相手が助けたくても助けられない場合でも、応援してもらえるだけで、精神的にはかなり救われる。

「孤独」は、解消される。


④「孤独だ」と思い込まないこと。

意外と、「孤独」になり切ることは、そうそう無いように思う。

自分では「孤独」だと思っていても、【・・・・どちら様?】というような、思いもしないような人が、気にかけていてくれたりすることも、意外とある。

今なんて、ネットで簡単に繋がれるような世の中。

悪用される事も多いけれども、悪用する人ばかりじゃないのも事実。

だから、「自分は孤独なんだ」と思い込まないこと。

ほんの少しでいいから、繋がりと、周りを信じてみる。


そんな感じかなぁ。


でも、本当の【孤独】をまだ知らないだけかもしれない、とも思う。

本当の【孤独】を知っても、私は今と同じように対処できるのかな。


知ってみなきゃ、わからんね。

その時また、考えればいい。










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