なぞなぞ

 最終面接に落ち、彼女は部屋の隅で泣いていた。


「なぞなぞです。


どんな表情も素敵です。


昔から変わらない良さがあります。


時間が経つほどに味が出てきます。


さて、これはなんでしょう?」



「……私のこと?」


 彼女は俯いた《うつむいた》まま答える。





「……こけし」


 彼女はようやく笑ってくれた。





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