2.店内を楽しむ翔也達
ジョッキに入っているビールを一口飲むと、勝平が俺に向かって話し掛けて来る。
「なぁ翔也。あそこにある銃ってさぁ、ここで撃てるんじゃねぇ?」
「そうなの?」
どう見てもあれは飾り用だと思うんだけどなぁ。
「あそこに飾ってあるエアガンは撃っても構わないですよ」
「「えっ⁉︎」」
撃てるって……あの壁に飾ってあるのを?
「やってみようぜ! 翔也‼︎」
「ええっ⁉︎」
勝平は驚いている翔也の両肩を掴んだ。
「何事も経験が大事ってお前の親が言ってただろう? ならこれも経験の1つとしてやってみようじゃないか!」
一理ある。だけど……。
「あれ、危なくないか?」
「普通に使えば大丈夫だって!」
「お客様。シューティングレンジで撃つ際は、お店のルールに従って下さい」
「シューティングレンジ?」
「向こうに設けている場所のことをさします。それでエアガンを使う時のルールなのですが、1つ目はシューティングレンジ入ってからマガジンを入れるようにして下さい」
「マガジン?」
「弾が入っているこれのことです。日本名では弾倉と言われております」
マスターがそう言って映画で出て来るような黒い鉄の塊を取り出した。
「ハリウッド映画とか銃撃のアニメで、よくこれを銃に差していたじゃないか。勝平」
「ああ、そうだった。俺はキャラとかしか見てなかったからさ。気にも掛けなかった」
ああ〜、銃関係とかよりも格闘戦とか推しキャラを気にするタイプだったな、コイツは。
「2つ目はシューティングエリアに入る前は、こちらのゴーグルを着用して下さい。シューティングレンジから出るまで取らないようにお願いします」
「どうしてゴーグルを付けないといけないんですか?」
「簡単に説明しますと、弾が目に当たった時に怪我をしてしまう可能性があるのです。なのでこれは絶対に守って下さい」
目に当たったら失明する恐れがあるとか、怖いなぁ。
「3つ目は撃ち終わりシューティングレンジから出る際は銃本体からマガジンを抜いてから、残弾回収用ボックスに銃口を向けて空撃ちしてから出て下さい」
「空撃ち?」
「残弾回収用ボックス……」
「空撃ちって言うのは、マガジンとかショットシェルを銃本体に挿していない状態で撃つことで、残弾回収用ボックスは何かの間違いで撃っても大丈夫な用にしている箱のこと。
ほら、シューティングレンジの出口にゴミ箱が置いてあるだろ? あそこが残弾回収用ボックスだ」
マスターの話に割り込んで来た、人よりも少し堅いがいい男性が隣りに座って来た。
「華原さん。もういいのですか?」
「ああ、ホップパッキンを取り替えてみたら、調子を取り戻したよ。やっぱりホップパッキンがヘタっていたんだ」
そう言ってマスターに自慢げに銃を見せる。
「あれって、有名な銃だよな?」
「ああ、確かM1911A1って銃だった気がする」
「合ってる。……と言いたいんだけど、実はその派生系のハンドガンなんだ」
「「派生系?」」
どう言うこと?
「俺が持っているのはM45A1っていうアメリカ海軍で採用されているハンドガンなんだ。……っと言っても本来はタンカラー……つまり肌色みたいな色なんだけど。この黒は東京マルイから出ているオリジナルカラーなんだ」
「実銃のコルトから民間用として黒は出ています。別名ですけど」
ム、ムムム⁉︎ 何だか話が付いて行けないぞ!
「へぇ〜……そうなんだ」
あっ⁉︎ コイツ話を聞き流している!
そんなことを思っていたら、華原と言う男の隣に魅力的なスタイルの女性が座った。
「その銃の調子直りました?」
「ああ、ホップパッキンを取り替えたら、すぐに調子がよくなった。ところで、さっきの話を聞いてけど、どうする?」
「え? どうするって何が?」
「エアガンを撃つのか撃たないのか? って話。この店ではシューティングレンジを使うのは無料だけど、エアガンのレンタルはマガジン1本分で500円だ」
「500円……」
それなりにするんだなぁ。
「そうだった! 500円払うんで、やらせて下さい‼︎」
「分かりました。電動ガン、ガスガン、エアーコッキングガン。どれに致しますか?」
「電動ガン?」
「ガス……ガン?」
2人はそう言って銃が飾ってある壁を見つめるのだった。
※エアガンの種類ついて、この俺が説明しよう!
エアガンは色々種類があり、主な種類は3種!
電動ガンとガスガンとエアーコッキングガン(※日本ではエアーコッキングガンのことを略してエアコキとも言われている)
まぁこの話を読んで察しているヤツもいるが多い思うが、俺がちゃんと説明しよう。
電動ガンはバッテリーを使って弾を発射させるエアガンのことだ。これが日本のサバイバルゲームでは、これ主流と言っても過言ではない。
ガスガンはガス圧の力で弾を飛ばすエアガンのことだ。ガシガシと反動が来て撃ちごたえあるので、好んで使う人もいる。
エアーコッキングガン。通称エアコキは空気の圧力で弾を発射させるのだが、一回一回コッキングという作業をしなければいけない。コッキングが分からない? レバーとかを引っ張る作業のことだ。そしてそれぞれにメリットとデメリットがあるが、それは後々教えよう! もし気になるのようであれば自分で調べろ! 以上だ‼︎
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