第2話 焼きそばパン
久保くんは急いで購買に向かう。
今日の昼ごはんを忘れていたからだ。
ゼイゼイハアハアと購買で焼きそばパンを買う久保くん。
それから呼吸を整えながら教室に戻って行く久保くん。
教室は今はがらんとしている。
そこに、坂田さんが一人で席についている。その手には焼きそばパン。これに反応する久保くん。
「あれ? 坂田さんも焼きそばパンなの?」
「え? ああ、そうね? 一緒に食べる?」
「うん」
久保くんは坂田さんのとなりの席について一緒に焼きそばパンを食べ始める。
これって、運命かな?
そう久保くんは勝手な妄想をしている。
久保くんも焼きそばパン。
坂田さんも焼きそばパン。
二人は昼ごはんを教室で無言で食べている。
『今日は運命の日。ぼくと坂田さんは焼きそばパンを食べた。同じ購買で買った焼きそばパン。そう、今日は焼きそばパン記念日である』
やれやれ。久保くんは日記にそう書いている。
なんの記念日ですか?
『これで、ぼくと坂田さんの距離は近付いたかな?』
知らんがな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます