第32話 愛してるよゲームのリベンジと.....?

心の底から好きになるとはどういう事だろうと考える日々。

思いながら俺は茨城の僕?部下?の不良3人娘を見送ってから西島君の元に戻った。

因みにその不良娘達の年齢は.....全員15歳らしい。

田中の事をしっかり聞いて帰って行った。

すると青嵐と聞いた西島君が目をパチクリする。


「.....僕の親戚の子ですね。青嵐さん」


「そうなのか?」


「はい。青嵐姉さんです。でもまあ.....だからなんだって話なのですが。僕と青嵐姉さんは不良という事であまり関わり合いが無いので、です」


「そうなんだね.....」


そうですね、と椋に対して答える西島君。

俺はその姿を見ながら顎に手を添える。

そうしていると、元気そうでしたか?、と西島君が聞いてきた。

俺は、まあそうだね。かなり元気そうだったよ、と答える。

西島君は、そうですか、と言いながら頷く。


「彼女もそれなりに荒んだ人生の様なので応援してあげて下さい。僕は応援出来ないですけど.....」


「何か.....あるのか?」


「.....関わるなって言われてます。不良だから、です。でも彼女はそんな子じゃないとは僕は思います」


言いながらお茶を飲み。

そして完全に飲み干してから俺達を見てくる。

今日は有難う御座いました、と言いながら、だ。


俺達は顔を見合わせてから頷く。

もう大丈夫なの?、と聞いた。

すると西島君は、はい。参考になりましたし.....青嵐姉さんの事を久々に聞けて良かったです、と笑みを浮かべる。

それから西島君は、じゃあ失礼します、と頭を下げて玄関に向かう。


「.....そういえば.....今日は天気が荒れるそうなのでお気を付けて」


「え?そうだったかな」


「あ。じゃあ私も早く帰ろうかな。.....もう少しだけデートして、ね?」


見せ付ける様に俺の腕に縋ってくる椋。

俺も西島君もそのまま赤くなる。

椋めぇ.....。

俺は思いながら慌てる。

その姿を西島君は、それにしても幸せそうですね、と言ってくる。


「.....僕も綾香さんと幸せになれるでしょうか」


「なるさ。.....君は綾香を信じているから」


「そんな.....有難う御座います」


「.....大丈夫。私達も居るから」


「.....そうですね。.....それにしてもご夫婦みたいですね」


俺達は、へ?、と目をパチクリして顔を見合わせて真っ赤になった。

それから静かに離れた椋。

俺はその姿を苦笑して見つつ西島君に向いた。

気を付けて帰ってね西島君、と言いながら、だ。


「はい。.....気を付けます」


「ああ。じゃあな」


「じゃあね。西島君」


そして西島君は帰って行った。

俺達はそれを見送ってから。

それから5分後の事だが.....その。


かなり大変な事になった。

何が大変かといえばそうだな。

椋が家に帰れなくなった。


たった5分でここまで大荒れになるとは思わなかった。

低気圧が迫っているらしく。

雷雨、暴風だった。

そして時刻は.....18時を過ぎる。

え?これはまさか.....。



椋が家に泊まる事になった。

俺はドキドキしながら.....椋を見る。

椋もかなり赤くなっていた。


初めてというか.....史上初らしいのだ。

俺は.....その事もあって心臓の高鳴りが止まらなかった。

因みに外だが荒れている。

その為に俺と椋は嵐の中だったが顔を見合わせていた。


この場所は俺の部屋。

椋は少しだけ居心地の悪い感じでモジモジしていたが。

意を決する様にして俺に向いてきた。

俺は?を浮かべて椋を見る。


「今日は色々あったね」


「.....そうだな。確かにな」


「.....その.....青嵐さんと西島君が知り合いだったなんてね」


「そうだな。確かに。俺も驚きだよ。.....これから先はどうなっていくんだろうな」


「確かにね。.....何だか.....ふふっ」


どうしたのだろうか。

含み笑いをして.....俺を見てくる。

緊張が解けた様な感じだ。


俺は椋に、どうしたの?、と聞いてみる。

椋は、えっとね。青嵐さんと西島君の差があって.....ちょっと驚きだなって、と言ってくる。

その姿に、だな、と答えた。


「.....青嵐さんは何か.....事情持ちみたいだけどね」


「そうだなぁ。確かに」


「でも良い子だよな。青嵐さん」


「うん。確かにね。荒れていたけど.....でも本当に良い子だよね」


椋は頷いてからそれから俺に笑みを浮かべる。

それから真剣な顔をした。

どう接していくか考えなくちゃいけない、と言ってくる。

俺は頷きながら柔和になる。


「西島君も青嵐さんも.....どうなっていったとしても年下だから」


「.....だな。確かに」


「だから私達が助けてあげたい」


「そうだな。.....きっとこの事は俺達の為になるし.....西島君達の為にもなるだろうしな」


「うん。.....私達ならきっと昔の事もあるから助けれると思うから」


そうだ。

確かにその通りだな。

昔の事があるしな。

思いつつ.....俺は柔和になる。

まあでも今は見守るぐらいだろう。


「さて.....じゃあ先ずは一緒に遊ぼうか」


「.....遊ぶのか?どうやって?」


「愛してるよゲームのリベンジかな」


「.....ハハハ。リベンジか。.....良いかもねぇ。今度は負けないからな」


「負けさせてあげるんだから」


「そう上手くはいかない。ハハハ」


顔を見合わせてから俺達は頷き合う。

それから笑い合う。

さてどうなっていくか.....だな。

でもまあ。

今の状態でいけば心配は要らない筈だから。

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