第67話 制服の脱ぎ方


 Mバーガー前で男子と女子は別れて女子3人は赤羽駅方面へと向かう。


 赤羽駅に着く前に結愛は乱児とルーカスと個別チャットも交換しているようだった。


 夢奈とうるはにも2人からアドレス交換の申し込みはあったが2人ともスルーしていた。



 赤羽駅で浦和方面に帰る結愛と田端方面に帰るうるは、夢奈とがまず別れた。


 進展あったら報告しなさいと2人から結愛に連絡義務が課された。


 京浜東北線に乗り田端へ着く。


 夢奈はここまでだがうるはは少し遠回りをしてしまった。


 夢奈とバイバイして山手線に乗り換え自宅を目指す。


 いつの間にか夢奈といつも通り接することができるようになっている気もしてそれはそれで嬉しかった。



 うるはが家に着いたのは夜の7時を回った頃だった。どうにか母親よりは早く家に着いた。


 リビングでは陸翔が大画面テレビでゲームをしている。


 うるはが「ただいまー」と声をかけるとゲームを放り出して抱き着いてくる。


 「かわいいのう、おぬし」陸翔の髪の毛をわしゃわしゃしてあげる。


 「お風呂はいろっか?」そう提案して一緒に脱衣場に行く。


 うるはの高校は制服を着るか私服かは基本自由だがうるはは制服を着て通っている。


 制服はブレザーがグレーでネクタイはリボン、スカートは濃紺ですその方に白いラインが2本入っている。


 うるはの高校は服装や頭髪については緩めなのでうるはもけっこうスカートを短くしている。


 陸翔はパジャマのような部屋着だったのですぐに裸になっているがうるはは制服をゆっくり脱ぎ始める。


 ブレザーを脱ぎリボンを取る。


 ブラウスにミニスカート姿となる。


 「ねえ、陸翔、お姉ちゃん色っぽいかな?」そう言ってその姿で1回転してみる。


 陸翔はこくこくとうなづいて見せる。


 「ほんとー?」そう言ってスカートの裾をつまんで太ももを見せつける。


 陸翔の幼い性欲がそれに刺激されているみたいで面白い。


 いつもは裸を見ているのに。


 うるははブラウスのボタンを1つずつゆっくりと外していく。


 ブラウスの下のキャミソールの起伏きふくが女の子であることを主張している。


 ブラウスのボタンを全部外すとわざと前かがみになって胸の谷間を陸翔に見せつける。


 陸翔は困ったようにうつむいてしまった。


 「あ、ごめんね、陸翔、普通に入ろ」


 お遊びはこれくらいにして一気に制服を脱ぐと一緒にお風呂に入った。



 お風呂から2人で出ると母親はもう帰ってきていて食事を作っていた。


 今日はお鍋らしい。


 テーブルの中央にカセットコンロが置かれていてぐつぐつと具材を煮ていた。



 「うるは」


 「なーに?ママ」


 「何か言いたいことないの?」


 「ん?」


 「一斗さんのこととか」


 「あ・・・」


 「会ってたんでしょ?」


 「うん」


 「何で隠していたの?」


 「お兄ちゃんが自分で言うかと思って」


 「昼にお父さんの携帯に連絡あったって」


 「あ、そうなんだ」


 「日曜日に挨拶したいんだって」


 「あ、うん」


 「うるはも日曜日は家にいてね」


 「はい」



 鍋は鶏肉だった。


 たしかお兄ちゃんが好きだったかな、うるはは少しそんなことを考えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る