第30話 チャット
「ただいま、だね、ハク」
”おかえりなさい”
時間を見ると11時15分だった。
ベッドに横になる。
土曜日の夜から今までの時間
なんだかジェットコースターに乗っているようなそんな時間だった。
あっと思い一斗にチャットする。
”お兄ちゃん今日はどうするの?”
そこから30分ほどしても返信がない。
待っているうちにうるはは眠りについてしまった。
どたどたと階段を上がる音がしてうるはの部屋のドアが開く。
「おねーちゃん」
「ん?」
見ると陸翔がベッドの中に入り込んでくる。
「なーに?」
「おかえり」
「ただいまあ」寝ぼけながら陸翔をぎゅっとだきしめる。
陸翔はうるはの胸の感触だけでぼーっとしてしまう。
「何してたの?」
「お兄ちゃんに会ってきたの」
「そうなの?兄ちゃん大丈夫だった?」
「うん・・・」
「そっかあ」陸翔は安心したようにうるはの胸に顔をうずめる。
うるはもむぎゅっと抱きしめる。
うるははそのまま安心したように寝てしまった。
陸翔は抱きしめられたまま動けない。
頭がぽわーっと熱くなる。
天使がいたらおねーちゃんのことなんだろうな、なんだかそんな風に思っていた。
そのまま母親が帰ってくるまで眠っていた。
母親は帰ってくるとうるはの部屋に上がり小言を言う。
それでも涼葉と一緒だったからだろうかそれほど強く言うでもなくキッチンに降りて行った。
ゴーグルを確認すると一斗と来夢、涼葉と夢奈と結愛までチャットが着ていた。
”今日はバイト探ししてる、神無月君からもチャットが着ていたよ”一斗
”寝てるのかな?一斗さんとも連絡取り合ってる、営業の話前向きみたい”来夢
”出迎えできなくてごめんうるは、一斗さんと会えてよかったね!今度私も会わせてね!”涼葉
”おはよう、うるは”夢奈
”うるはー!大変だったみたいじゃん!!なんでうちに相談してくれなかったの??夢奈からチャット着てたよ?うちら困った時はなんでも話そうよ!”結愛
とりあえず一斗と来夢にだけは返信しておく。
”難しいことは分からないけどこれからは何でも話してねお兄ちゃん”うるは
”神無月君ありがとう、兄のことよろしくお願いします”うるは
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