第28話 キングサイズのベッドで


 午前4時になろうとしていた。


 来夢は客室に案内され、うるはは兄と同じ部屋で寝ることになった。



 兄の部屋は広くキングサイズのベッドと言うのだろうか巨大なベッドが置かれている。


 部屋に入ると兄は上着やズボンを脱ぎ始める。


 うるはは寝巻になるような物はないよねと思いながら上着などを脱いでいた。


 「俺は寝る時は裸なんだ、うるはも裸でいいよ」一斗が当たり前のように言う。


 (え・・はだか・・・、でも、お兄ちゃんになら・・神無月にも見られちゃっているし)


 うるははヒートテックを脱ぎタイツまでは脱ぐ。


 上下ワインレッド色の下着姿となった。


 一斗は何も身に着けていない。


 間接照明だけで照らされている部屋の中で一斗の方を見るが一斗の男の子の部分は大きくなっているようでもなかった。


 それはそれでうるははちょっとさみしい気分になった。


 キングサイズのベッドに2人で入る。


 一斗に抱きつくと一斗もうるはの長い髪の毛をなでる。


 「ね?お兄ちゃん」


 「ん?」


 「お兄ちゃんとキスしたの分かってた?」


 「あー、あの時か」


 「ファーストキスだったの」


 「そうなのか?」


 「でもお兄ちゃんの同意がなかったからさ・・ちゃんとやり直したいなって」


 「ああ・・まあいいけど」


 裸の一斗の上に下着姿のうるはが重なりキスをする。


 妹の柔らかいくちびるが重なると一斗の男の子の部分が大きくなるのが分かる。


 「あ・・お兄ちゃんのえっち」


 「ばか・・・それより寝るぞ」


 「あ・・ん・・」


 間接照明まで消えて部屋は真っ暗になった。



 うるはは相当疲れているはずなのに眠れない。


 兄が、それも裸の兄が同じベッドの上にいる。


 「寝た?」


 「まだ起きてる」


 「またキスしたい」暗闇に馴れた目には一斗の形の良い顔の輪郭りんかくまで分かる。


 「ああ」


 うるはの方から顔を寄せてキスをする。


 一斗の男の子がはち切れそうなほどに大きくなっているのが分かる。


 手でそれを触るのはなんとなくはしたなく思えて太ももでこする。


 びくびくと男の子の部分が反応する。


 熱い。


 触れている部分がやけどしたかのように熱く思える。


 一斗とこうしたくてみんなに無理を聞いてもらっていたのかもしれない。


 でも、それ以上の一線を越えるのは怖かった。


 「お兄ちゃん・・・こんな途中までしてやめたら怒るよね?」


 「そんなことはないよ、うるは」


 「優しいんだ・・」またキスをする。


 「寝るか?」


 「うん・・おやすみなさい」


 「ああ、おやすみ」

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