第2話 日本酒(熟酒)ぬる燗
透明なガラスの盃に入った日本酒が俺の前に置かれた。黄金色の液体が盃の八割ほどを満たしている。
松の実のような深い香りが広がる。
俺はゆっくりと口に含んだ。とろりとした口当たりとともに流れ込んでくるドライフルーツのような深い甘みと優しい酸味が見事にマッチしている。
ちょうどよい温度まで温められていて、深い香りと、味の絶妙なバランスをとっている。
喉に落とすと、とろりとした口当たりがぬる燗の柔らかい暖かさを運び、体を芯から温めてくれる。
俺はもう一献、口に含んだ
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