第289話 みんなのグルミーダ装備も完成!
クーヤちゃん専用の黒い服が完成してから数日後、スタートが遅れた悪そうなお兄さんを除いた全員分の『肘まで手袋』が完成した。
もちろんお姉ちゃん達は超ゴキゲンで、完成直後から手袋に魔力を流す特訓が始まったんだけど、もれなく全員が魔力切れで瀕死になっていました!
やっぱり戦士系は、手袋以外の部分でも防御を固めないと危険ですね~。
魔法使い系のナナお姉ちゃんは魔力に余裕があるので、どこまで強い光を放てるかを実験してたんだけど、滅びの光を放つまでには至りませんでした。
でもかなり眩しい光を放つことは出来たので、より防御力を高めるために強い光を放つ特訓を開始し、他のお姉ちゃん達と同様に魔力切れを起こしてしまい、瀕死になったというわけです。
それからしばらくの間、グルミーダ狩りを続けながら魔力を流す特訓を頑張ってたんだけど、ようやく他のグルミーダ装備が完成しました!
タマねえが装備している『肘まで手袋』の出来が良かったのもあって、それは全員分をブロディさんに依頼したんだけど、他はすべてクリスお姉ちゃんに依頼していたのですよ。
オシャレ関係は、やっぱりシェミールに頼んだ方が間違いないですからね!
それにオシャレ装備に合わせる必要がありましたので。
「うおおおお!新しいブーツもすげーカッケエ!!」
「こっちも完璧!今まで使ってた方もお気に入りだから履くけど!」
「私のもすごく可愛いよ!新しいブーツ作ってよかった~~~~~!」
「いい仕事した!」
「私もブーツを作っといて正解でした!」
結局、何だかんだでグルミーダブーツは全員が作ったのだ。
実は足を怪我するのって、手を怪我するよりも危険なのです。ピンチの時ほど逃げ足が重要となりますからね。当然、足の怪我は戦闘にも多大に影響しますし。
プリンお姉ちゃんが戦闘モードの時は『グリーヴ』を履いているのですが、日常生活で使いたいってことで、彼女もグルミーダブーツを作りました。
アイリスお姉ちゃんとナナお姉ちゃんは、色付きブーツの内側にグルミーダの革を搭載した感じなのですが、プリンお姉ちゃんは『グリーヴ』の中に、グルミーダの革で作った靴下を履く予定です。念には念をみたいな?
プリンお姉ちゃんの日常用ブーツと同じく、ボクとタマねえとレオナねえも黒いグルミーダブーツです。魔力を流すとブーツの表面が青白く光りますよ!
これでショタ専用の『小さな肘まで手袋』と『小さな革のブーツ』までが揃ってしまったわけだけど、さらに革の服を着てるから完全体のヘビーメタルだ!!
例えるなら、元ヤンキー夫婦が自分の子供に痛い格好させてるような感じ?
まあ剣と魔法の世界在住なので、他人からどう見られるかは不明ですが・・・。
今日は新装備を受け取るために我が家に集結してるんだけど、新品なのでその場でブーツを履いてみた。釣られるように他の人もブーツを履き始める。
「すごく履き心地が良いです!大きさもバッチリ!」
「わははははははは!クーヤも全身真っ黒になったな!」
「白と黒は表裏一体なのです!」
全身に魔力を流し、白ショタに変身した。
「着替えずに白服にチェンジするとか、一人だけズルいぞ!」
「どうせ上からあひるポンチョを着るから、いつもの黄色に戻るのです」
「クーヤは黄色じゃないとダメ!」
「黄色と黒だもんね~!」
そう言うとタマねえが嬉しそうな顔をしたので、ハイタッチを交わした。
すぐ隣からアイリスお姉ちゃんとナナお姉ちゃんの会話が聞こえて来る。
「ブーツの内側がグルミーダの革だけど、全然窮屈じゃないかも!」
「私も大丈夫!靴の表面がグルミーダの革に覆われてる方が本当は良いんだろうけどさ、たぶんコレでも問題ないよね?」
「どっちのブーツが長持ちするかは、壊れてみないと分からないね~」
草木を蹴って痛むか、足との接触で痛むかの違いか・・・。
たしかに壊れてみるまでわからないかも。
ちなみにグルミーダの革を搭載したグルミーダブーツ専用の靴下を履くことで、靴下派でもブーツに魔力を流すことが出来ます。
ボクは断然靴下派なので、専用靴下は欠かせません!
「ブーツは本当に素晴らしい履き心地です!グリーヴ専用の靴下は明日にでも試してみますね」
「そっちは完全に革の靴下だから、ちょっと蒸れるかもしれないけど・・・」
「しょうがありません。怪我をするよりは全然いいので」
「肌に触れないと魔力を流せないってのが難点なのよね~」
プリンお姉ちゃんとクリスお姉ちゃんって、実は結構仲良しなのですよ。
ドレスアーマー騒動以来、プリンお姉ちゃんがオシャレに目覚めたからね!
「あとはサークレットだな。明日にでもブロディのおっさんとこ行ってみっか!」
お姉ちゃんズはみんな重いヘルムを嫌ってるので、クーヤちゃん監修のサークレットを着用することにしたのだ。
サークレットなので防御力はあまり無いけど、金色メインの格好良いデザインで、それぞれが好きな色の宝石を埋め込むことで個性を出す、完全ビジュアル重視のオシャレ装備です!
でも裏側にグルミーダの革を貼って最後の補強をするつもりなので、彼女達も頭から魔力を流す特訓をしなければならないのだ。
かなりツライ戦いになるとだけ言っておきましょう!
ちなみにボクは、あひるポンチョのフードにグルミーダの革を仕込むだけです。
「あのサークレットも楽しみだったんだよね~!」
「あっ!そろそろガイアさんの『肘まで手袋』が完成してる頃かも?」
「欲しがってたから、すごく喜びそう」
「まだブーツの完成までは時間が掛かりそうですけど、グルミーダの革集めはもう少し続けるみたいですね。胴体の装甲が薄すぎると言っていましたし」
「アタシらもまだ完全体とは言えないけど、明日から数日分の革は全部ガイアに回してやっか」
「クーヤちゃんじゃないんだから、全身グルミーダはぶっ倒れるよ?」
「だよね~。20枚も渡せば十分なんじゃないかな?」
「うん。というかそろそろ外国に行きたい!」
「次の行き先もセルパト連邦なんですよね!?」
プリンお姉ちゃんも、久々に向こうの空気が吸いたい頃だよね~。
どうせグリフォンを集めなきゃならないから、リナルナにも寄りますよ!
「・・・いや待て。旅行の前に一つ大事なイベントがある!」
「大事なイベント??」
「何だろ?」
またレオナねえが変なことを言い始めたぞ!?
「リリカの『祝福の儀』だ!!」
「「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」
全然変なことじゃなかったーーーーーーーーーーーーーーー!!
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