19、アナザーシンデレラ (1/5:シンデレラの日)
一目ぼれだった。だが、深夜の鐘と共に彼女は去っていった。残ったのはガラスの靴のみ。
「必ず見つけ出す」
王子の号令の元、国を挙げて大捜索が始まった。やがて、靴がぴったりの女性が無事に発見される。シンデレラだ。
城で王子に謁見した彼女は、再会できた喜びで頬を上気させた。
玉座から王子が尋ねる。
「あなたが、あの夜の?」
控えめに頷くシンデレラ。王子は身を乗り出した。
「あの
シンデレラは首を傾げた。質問の意味が分からない。戸惑う彼女に、苛ついた口調で王子が続けた。
「あの晩、馬車を引いていたあの馭者です。まるで魔法でも掛けられたかのように美しい、あの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます