18、恐怖の仕事始め (1/4:仕事始めの日)
「なるほど、大凶だ」
1月4日、仕事始め。出社の途上で俺はつぶやいた。
大凶。仕事は凶事を招くでしょう――今年のおみくじが告げたごとく、朝から散々な目に遭っている。
目覚ましアラームが鳴らず、寝坊しかける。家の鍵が見つからず30分を無駄にする。表に出れば交通事故に巻き込まれかけ、地下鉄は人身で運転見合わせ。仕方なくタクシーに乗るも、先ほどの交通事故のせいで大渋滞。
最後の手段、自分の足で走り、息も切れ切れなんとかビル手前までたどり着いたものの、そこで俺は立ちすくんだ。
ビルの向こうに見えたのは、今まさに落下し始めた巨大な大津波。
もう、たどり着けそうにない。くじ運のなさを嘆く俺の頭上に大質量が落ちてきた。
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