まもなくオープン⑥
リンと走ってお店に着くと、ハシゴの上でプリンが作業しているのが見える。
その下では、レイとロアがものを搬入していた。
何を搬入しているんだろうか。
何にも知らない。
その時、ふと横を見た、プリンに見つかった。
「あっ、ご主人様、どうしたんですか」
「いや、来る予定はなかったんだが、何か気になってしまってね」
「そうですか。見てくださいこんなに綺麗になったんですよ」
見てみると、本当に綺麗になっていた。
建物に纏わり付いていた、枝や汚れはなくなっていた。
「すごいね!でも、どうやって建物の黒い汚れ落としたの?」
「それは、これで落としたんだよ」
横から、男の子の声が聞こえてきた。
横を見てみるとレイがいた。
レイは、瓶に入った、水色の液体を見せてきた。
「それは?」
「スライムからできたポーションだよ」
この世界には、そんな魔物もいるんだぁ~
でも、イメージは簡単に出来る。
ほとんどの物語においてスライムは弱い。
この世界のスライ事情は知らないが、多分同じだろう。
ここは、知ったかぶりを披露することが出来る。
「あ~あ、スライムかぁ~あの弱い奴だよね」
「そう。何日か前に俺が倒してきたんだ。」
「スライムにこんな使い方があるんだね?知らなかったなぁ~」
「兄ちゃんマジか。スライムにはこの使い方しかないよ」
「えっ!そうなの?売れないの?」
「売れないよ。欲しい時に住人は勝手に取りに行くからね」
俺の知ってる異世界とは、少し違ったけど……………
住民が倒しに行くぐらいなら、相当弱いんだろう。
そこが分かっただけどもいいか。
「大丈夫ですよ!!私も昨日知りましたから。」
プリンが慰めてくれた。
「そういえば、レイとロアはさっき何を搬入してたんだ?」
「ああ、机を入れてたんだよ」
「家具買ったの?」
「いや、それは……………」
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