まもなくオープン⑦

「いや、それは、元々俺たちが使ってたやつだよ」




「家にあったってこと?店的には、ありがたいけど、いいの、無理しなくていんだよ」




この二人は元貴族だ。


しかし、仕事をさがしていた以上、お金に余裕があんまり無いはずだ。


この机は、見た目もしっかりとしているし、一般家庭にはあまりないくらいには頑丈そうだ。






「いいよ……でも俺達にとってこれは親が残してくれた、大切な物なんだ……だから………」




この子達は、店を良くするために、大切な物を持ってきてくれた。


もし自分だったら、こんな使い方は出来なかっただろう。


ここまでの事を無為いるため、ちゃんとした事を言ってあげる必要がある。






「大切に使うね」




ここで、もらわないで大切に自分で使ったら、と提案するのは違う。




ここに持って来てくれた時点で覚悟は決めているんだろう。






「ありがとう」






「ああ」




数秒の間が空いた。


別に悪いことはしていないが、なんか気まずくなって来てしまう。


話題を変えることにした。






「プリン後何日で終わりそう?」




「そうですねぇ~あと、3日くらい貰えれば大丈夫だと思いますよ」




「じゃあ4日後にオープンしよう」




「あの、すみません。ここって何か出来るんですか?」


知らない叔母さんから声を掛けられた。




「はい、ここにチュウコショップ?って言うのができるんです」




プリンが笑顔で答えていた。




「チュウコショップ?聞いたことないねぇ~それってどんなノ?」




「あんまり使わなくなった物を買い取って売るお店です」


プリンに説明させるのは怖かったので、俺が説明した。




「なんかよくわからないけど。楽しみににてるわね」




やっぱりこの叔母さんにもこの事業のことを理解してもらえなかった。


しかし、何故か楽しみにされている、それを知っただけでも活力が湧いてくる。




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