土地を探し②
「本当にいいの、場所使っても」
「はい!大丈夫です」
何故か、ロアは嬉しそうだ。
「でも、売れば一生暮らせるんじゃないの」
「そうんなことないですよ。なくなった貴族の縁起の悪い土地を買おうとする人なんていないですし、土地を貸すことによって私達と縁が切るに切れなくなるので、ウィンウィンです」
なんか、上手く言いくるめた感が否めないが、それはいいとして、早速下見に行くもがいいのだろう。
下見ついでに、オープンしますよ看板を立ててきたい。
急に変な店ができても誰も入らないだろう。
「じゃあ、早速下見にいこうかっとその前に」
「プリン、看板を作りたいから、板とペンを使って作ってくれ。」
プリンは、驚きの表情を見せつつ。
「私には無理ですよ~」
本には、本当に無理だと思っているんだろう。
「字は書けるの?」
この子は、ロクな教育を受けていない、だから答えは決まっている。
「書ける字は多少ありますが、全部じゃありません」
だろうな、じゃあやっぱりプリンに描かせよう。
「分からない字は、今まで何で伝えてきた」
「絵を描いて伝えてきました」
「それだよ!!絵描けるじゃん」
俺の見立てでは、プリンは絵の才能が高い。
本人は意識してないが、今まで絵を描き続けてきたのだ。
必然的に上手くなるだろう。
今回の看板作りで大切になってくるのは、絵画の様な芸術性ではなく、伝えるための絵だ。
本人は、まだ戸惑っているみたいだ。
「芸術的な絵を描く必要はない、お前が思ったように好き勝手描いてみて」
プリンは自分自身が思ってるよりも上手いと思う。
ここまで、プリンを推しているが今まで俺自身、彼女の絵を見たことは無い。
もし、本当に下手くそだったら、リンかレイ、ロアに描いてもらおう。
でも、その可能性はほとんどないと思うけど。
ちなみに俺は、全くセンスがない。
多分絵のセンスは、前世から変わってないのだろう。
前世では、美術の評価は2だった。
早速、プリンに取り掛からせた。
「プリンどれくらいかかりそう?」
「ざっと、15時間という感じですかねぇ~」
俺のお絵描きは、基本5分だ。
しかし、プリンは15時間掛かるらしい。
下見したときに、そのまま看板を出す予定なので。
結局、明日に先送りすることになった。
今日のところは解散になった。
明日は、いよいよ下見予定だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます