おい!戻ってこい!プリン②
告白みたいなことをしてしまった。
前世でもこんな言葉を言うことはなかった。
告白する恥ずかしさが初めて分かった。
「今のホントですか?ほんとなんですか?」
そんなこと聞くなよ、言えるわけないだろ。
「ウソだよ。忘れて、絶対に忘れて」
自分の顔が熱くなって行くのが分かる。
多分顔も真っ赤なのだろう。
「無理です、何があっても忘れません。でも二人だけに秘密にしてあげます」
プリンも俺が恥ずかしがっていることなどを加味し、本人なりに答えが出た結果だろう。
「プリン……………ごめん……………もう一度言うけど忘れてくれない?」
「私も嫌です。でも、これからも一緒に居させてください」
さっきのプリンより目が緩んだのが分かる。
「プリン、今日、俺さぁ~シチューが食べたいな~」
「現金な人ですね。しょうがないので、いいですよ~」
しょうがないとか言いながら、彼女も嬉しそうだ。
戻ってきた~この感じ。
「やった~楽しみだよ」
「でも、その前に一つ確認したいことがあります」
「と言うと?」
「ご主人様は何故、私を買われたのですか?
家事くらいなら今までの関係でも良かったはずですよね」
確かに、理由は伝えていなかった。
でも、この場で伝えておくべきだろう。
「正直に言うぞ。お前は、俺の商売道具の一つになってもらうためだ」
彼女は、顔を顰めた。
「ご主人様は、私に体を売れと?」
「うん、頑張って!」
そんな、冗談を言った後、ニヤッと笑ったら
彼女も冗談と分かったみたいだ。
「ウソをつく、人は嫌いです。ご主人様なんて知りません」
プンプンする、プリンも可愛かった。
「ごめん、ごめん」
「で、なんで私を買ったんですか」
「前、少しだけ有名人の話したじゃん」
「はい、そんなこと言ってましたね」
「君に有名人になってもらおうかなって」
「ご主人様は、何バカなこと言いてるんですか」
「ウソじゃなくて、ホントだよ。君にはその素質がある」
「私じゃ無理ですよ……………」
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