おい!戻ってこい!プリン
プリンと一緒に部屋に戻った。
歩いている最中もプリンは冴えない顔をしていた。
もちろん、歩いている最中に会話などなかった。
「プリンなにがあった?」
「……………」
「プリン言ってみろ、何を言っても絶対に怒らないから」
「……………」
「はぁ~今日から俺はプリンの本当の主人だ」
「……………」
「分かった、主人からの命令だ。言え。」
「……………分かりました。ご主人様は私が迷惑だと思って言いませんか?あんな、大金私に費やしちゃっていいんですか。絶対にダメですよね。無駄遣いですよ。」
そう言いながら彼女は涙を流すのだった。
俺は、悲しくなった。
だって、彼女はまだ14歳なのだ。
そんな彼女からこんな言葉が出てきてしまったのだ。
こんな、マイナスに方向に行ってしまっている、彼女は俺は嫌いだ。
にしてもだ、急にここまで何故マイナスになってしまったのだろう。
もしかしたら、誰かに言われたのかもしれない。
俺の知らないどこかで、お前はできない子扱いされていたのかもしれない。
ここは、オブラートに包んで聞くべきかとも思ったが、ここはあえて直球で聞くことにした。
「もしかして、誰かになんか悪いと言われたのか?」
彼女は、涙を流している目をこすり、目を逸らしながら言った。
「………私は、大丈夫です」
「つまり、なんか言われたんだな」
彼女は、小さく頷いた。
ここまで自信を無くした意味が分かった。
「何を言われた、言え。命令だ」
にしても、命令というのは便利だ。
単純で、とてもスムーズに話を進めることができる。
「お前は使えない。お前の仕えている、リーヴァ様が可哀そうだと。あと、お前はブタ以下だ。とも言われました」
うん。これは,酷い。
ここまで言われたら、誰だって自信をなくすだろう。
どこの世界に行ってもいじめは、切れ話せないもの何だなと強く感じた。
「俺は、元気なお前が必要だ。俺はお前を愛してる。時々見せるふとした時の笑顔には、逆らえない。さっきいつものお前がいないのが、寂しいと感じてしまった。この感情は凄く久しぶりで、何か心がムズムズってなって、頭がぐしゃぐしゃしてなんか……………とにかくお前が必要なんだ。」
告白みたいになってしまった、気まずい。
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