帰り道
帰りもさっきと同じ面子で帰ることになった。
アリザが一緒にこのタイミングでカーシャも一緒に行かないかと誘ったのだが、準備が全くできないらしい。
それもそうだ、今日やっと交渉が成立したのだ。
今日から来れるわけがなかった。
そして今は、帰りの馬車の中だ。
バースは疲れからか寝てしまっていた。
そういえば、なんでアリザはそこまで、下宿させたかったのかが、いまだに謎だった。
「母さんは、何でそこまでカーシャ様を家で住み込みで教えさせようとしたの?」
いっそのこと聞いてみることにした。
「将来のリーヴァちゃんのためよ」
それ以上聞いても、口を割ってくれなかった。
アリザに聞いても埒が明かないと思い。
リンに聞いてみることにした。
「リン、この理由知らない?」
「リーヴァちゃんそれは、反則よ。リンも答えちゃいけませんからね」
リンより早く、アリザに反応されてしまった。
リンも薄ら笑いを浮かべて、
「言いませんよ、なんとなく理由は想像つきますが……」
どうやら、教えてくれないらしい。
でももうちょい、リンを押してみよう。
「リン、主人は俺になったはずだ。主人に隠し事していいのかな?」
「今のご主人様なら大丈夫です。お仕置きとかしませんし……………でも、時が来たら教えて差し上げます」
どうやらまだ、その時ではないようだ。
残念ながらだが、待つとしよう。
そんなこんなで話していると、もう家の近くまで来ていた。
プリンは、大丈夫だろうか。
大丈夫と分かっていても心配になってしまう。
それが、親心って俺、親じゃないし
と自分に突っ込みをれながら到着するのだった。
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