リーヴァ様が記憶喪失らしい➁
どうやら、誰もやりたがらないらしい。
それも当然だ。
まだ確定で、性格が変わった保証はないのだ。
何より、変わってたとしても、程度が分からない。
どれくらい、善人ポイントが上がったか分からないのだ。
「誰か頼むやってくれ」
嘆く代表だか、効果はない。
何が何でも、この場で決めたいみたいだ。
代表も早く決めないと、怒られるのだろう。
私も少し考えてみることにした。
まずそもそも、なんでプリンちゃんは昔からリーヴァ様の担当をしていたのだろう。
ドMなのか?誰かに強要されているのか?
考えても答えは出てこない。
多分、代表なら知ってだろうけど……………
本人がいない場所で過去の事を聞くのは無粋な気がしたが、でも割り切ることにした。
「一つ聞きたい事があるんですが………」
私が声を出した瞬間、場が静まった。
「どうした」
「なんでそもそも、プリンはリーヴァ様の担当しているんでしょう?」
「それは、今関係あるのか?」
「理由が分かれば、やるメリットが出てくる可能性があるなと思ったので………」
「一理あるな、でも聞いても変わらんと思うぞ……………まぁ~いいや、その答えは元々あいつは奴隷だからだ」
この場にいる全員、驚きの顔を示していることが分かる。
この家に仕えてる人のほとんどは、町にある掲示板で使用人募集をしていること知ったモノがほとんどだ……
なので、嫌になったら辞めることもできる。
だが、給料がかなり高いせいか全然辞める人は、いないのだが。
だが、奴隷となれば話が変わる。
主人の命令に拒否権はないし、人権すら主人持ちな為、かなり雑な扱いを受けても許されるのだ。
それを知ってしまった、私は彼女のことを可哀そうだと思ってしまった。
そして、彼女を少しでも楽にしてあげたいと思った。
その瞬間、体が動いていた。
手を挙げていた。
「私やります」
「そうか、ありがとう。今から引き継ぎをするから明日から仕えてくれ」
「了解しました」
「じゃ~解散。仕事に戻ってくれ」
緊張してきた、私は明日から主人が変わる。
アリザ様中心の生活が変わるんだ。
そして、気合を入れなおすのだった。
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