十一 酔後
海浜枯木流
朝睡小春時
野営寒夜楽
風聲酔不知
海浜に 枯木流れ
朝睡る 小春の時
野営 寒夜楽しみ
風聲 酔ひて知らず
ソロキャンプの楽しみは、山の中だけとは限らない。海に面したふるさとでは、サーフィンにやってきた若者が、砂浜で夜通し過ごしたりする。枯れた流木が転がる砂浜の風景は、どこかのどかな感じもする。
早朝は波も凪いでいるため、彼らはまだ、眠っているようだ。自分はというと、朝陽の美しい海を撮影するため、カメラの準備に忙しい。今日は穏やかな朝。このまま風がなければ、彼らも起きてこないだろう。
暖かな土地ではあるが、季節は冬。焚き火の跡がないところを見ると、車中泊でもしたのだろうか。おそらく酒の力を借りて暖を取ったのだろう。それだけて一晩過ごせる若さが、うらやましくもある。
朝凪や浜に抱かれて冬の海
そういえば、昨夜は風が強かった。さぞかし「いい波」が楽しめたことだろう。波を楽しんだ後、疲れた体に酒を入れれば、そのまま熟睡だったはずだ。風の音も気にならなかったに違いない。
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