12 よろしい。専属のおっぱいと尻ができたのだ (///〇///)

 学校から出る。

 

 

 

 「今日は三人で帰りましょ。」

 桧は言った。

 

 

 

 「うん。いいね。」

 吉川さんは、賛成した。

 

 

 

 「わかったよ。」

 僕は答えた。

 

 

 

 三人で校門から自転車を押して出た。

 

 


 「ちょっと、待ちなさいよ。三人でいちゃいちゃしちゃって。酷いじゃない。」

 竹川 花織が、校門の前で、立っていた。

 

 

 

 「やあ、花織。真七瀬は、私達で貰っていくよ。」

 桧は、花織を煽るように言った。

 

 

 

 「ちょっと、私の真七瀬を返しなさいよ。今日は、二人で一緒に帰る予定だったんだから、ずっと、部活が終わるまで、校門で待ってたんだからああ。」

 花織は、桧と吉川さんを睨みつけて言った。

 

 

 

 花織のものになった覚えはない。

 

 にしても、部活が終わるまで待っていただなんて、なんだか、気が引けるなあ。

 

 

 

 「ありがとう。待っていてくれて。」

 僕は言った。

 

 

 

 「何よ。他の女の子とイチャイチャ、楽しそうに鼻の下の伸ばしちゃってええ。」

 花織は、恨めしそうに言った。

 

 

 

 「ごめん。」

 僕は謝った。

 

 

 「私は、真七瀬君の愛人なったの、吉川さんは、メイドになったわ。あなたは、一体、真七瀬君の何なの。」

 桧はいじわるそうに言った。

 

 


 「わっ私は、真七瀬の彼女になる女よ。」

 花織は、泣きそうになりながら言った。

 

 

 

 「それは願望でしょ。」

 桧はいじわるそうに言った。

 

 

 

 「っ・・・。」

 花織は行き詰った。

 

 

 

 「知ってると思うけれど、真七瀬君は他に好きな女の子がいるのよ。」

 桧は言った。

 


 

 「知ってるわよ。でもあたし、諦めないもの。」

 花織は、大きな声で、言い放った。

 

 

 

 「へえ。いい覚悟ね。」

 桧は目を見開いた様子で言った。

 

 

 

 幼い頃は、僕と桧と、花織の三人でも時々、遊んだものだが、高校生になってこんな、修羅場になるとは、思わなかった。

 


 

 「私は、七真瀬の、幼馴染みで、嫁になる女。今は、七真瀬の情人よ。」

 花織は言った。

 

 

 

 情人ねえ。

 

 愛人みたいなものじゃないか。

 

 

 

 「ねえ。そうでしょ。真七瀬。私の事好きでしょ。ねえ。」

 

 

 

 嫌いではない、、むしろ好きだ。

 

 女としても好きだ。

 

 けれど、僕には、想い人がいる。

 

 「好きだよ。情人でいいの。付き合う事はできないよ。」

 僕は言った。

 

 


 「っ。いいよ。他の子に、負けたくないから。」

 花織は、覚悟を決めた様子で言った。

 

 

 

 「真七瀬に、もっとくっつきたいし。」 

 花織は僕に身体を近づけた。

 

 

 

 近い。

 

 

 

 てなわけで、花織は僕の情人になった。

 

 

 

 四人で、校門を通ると、校門の先で、女の子が待っていた。

 

 


 「あ、才丸君。待ってたの、一緒に帰らない。」

 

 

 

 雨ノ降 桃花だ。

 

 

 

 桃花も僕と、下校する予定だったらしい。 


 

 

 「ねえ。誰なの、その人達、仲良さそうだけど。才丸君、やりチンだったの。厭だな。」

 桃花は、残念そうに、落ち込んだ様子で、しょんぼりとした。

 

 

 

 「えっと、これは―。」

 言葉を濁した。

 

 

 

 言い逃れは出来ない。 


 

 

 すべてを白状して、いっその事嫌われてしまうおう。

 

 


 「愛人と情人と、専属メイドだよ。僕の女達さ。」

 僕は、三人の首に腕を回して言った。

 

 

 

 「へえ。エッチだね。」

 桃花は、ニヤリと笑って言った。

 

 

 

 「私も混ぜてよ。楽しそう。」

 



 雨ノ降さんは、僕に失望したのではなかったのか。

 

 

 

 もう、何がどうなっているのだかわからない。

 

 

 

 「ダメ。私だけ、仲間外れ。」

 目をうるうるとさせ、僕に上目遣いで、懇願してくる。

 


 

 「私の事、嫌い。」

 雨ノ降さんは、泣きそうな表情で、僕を見つめる。

 

 

 

 かわいい。

 

 かわいすぎはしないだろうか。

 

 女の子に囲まれて、高校生活がこんな事になるだなんて思ってもみなかった。

 

 いい事か、悪い事かはわからない。

 

 僕には、片思いの、女の子がいるわけだし。

 

 

 

 「嫌いじゃない。むしろ好きだよ。」

 僕は言った。

 

 

 

 「うふふ。嬉しい、ありがとう。じゃ、私を君と相思相愛の思人にしてよ。」


 

 

 「わかった、いいよ。僕たちは今日から、思人どうし、だ。」

 

 

 

 「やったー。うれしい。」

 雨ノ降さんは嬉しそうに飛び跳ねて喜んだ。


 

 思人か。

 

 一緒の事だ。

 

 これで、 愛人が、四人もできてしまった。




 しばらく、五人で、話しながら、自転車を押していると、駅に着いた。

 

 

 

 桧と、雨ノ降さんは、自転車ではなく、電車通学なのだ。

 

 

 

 駅で僕は、谷口お姉さんと再開する事になった。

 

 

 

 「あ、真七瀬くーん。久しぶり。」

 僕をみつけると手を振った。

 

 

 

 谷口さんは、僕が4人の女の子を連れて歩いている姿をみると、ニヤニヤして言った。

 「へえ。真七瀬くんも、やるねえ。モテモテじゃん。このこのお。」

 

 

 

 僕に近づいて、肘でつついた。

 

 

 

 Eカップはあるであろう、おおきな、おっぱいが身体にあたって気持ちいい。

 

 

 

 「ねえ。真七瀬、そこの女は一体だれ。」

 桧は、いら立ちを覚えた様子で、谷口さんを睨みつけた。

 

 

 

 「真七瀬、あんた、サイテーね。年上の女の人とも、やってたの。」

 花織は、嫌悪の表情を浮かべ、僕を蔑みの目でみた。

 

 

 

 「才丸くん、やっぱり、ヤリチンだったんだあ。」 

 雨ノ降さんは、面白そうに笑っていた。

 

 

 

 「よくないなあ。」

 吉川さんは、悪い事をしている人をみる目で僕をみた。

 

 

 

 「真七瀬君は、お姉さんのサンドバックだよ。街で、偶然会って仲良くなったんだ。」

 谷口さんは言った。

 

 

 

 サンドバックねえ。

 

 間違ってはない。

 

 にしても、酷くないだろうか。

 

 


 「恋愛関係ではないよ。踏んだり、蹴ったりしてもらっているだけだよ。」

 僕は言った。

 

 

 

 「ふうん。知らなかったわ。こんな綺麗な人と、知り合いだったなんて。」

 桧は、ムスリとして言った。

 

 

 

 「ちょっと、嫉妬しちゃうわね。あのスタイル。」

 花織は言った。

 

 

 

 「あなた達は、真七瀬くんの何なわけ。」 

 谷口さんはきいた。

 

 

 

 「私は、愛人です。」

 

 「私は、情人です。」

 

 「私はメイドです。」

 

 「私は、思人です。」

 

 

 

 四人はそれぞれ、答えた。

 

 

 

 「ふうん。面白いね。どうして付き合わないの。」

 谷口さんはきいた。

 

 

 

 「僕に、他に好きな人がいるからですよ。」

 僕は言った。

 

 


 「ふうん。他に好きな人がいても、七真瀬くんと、一緒にいたいだなんて、君、愛されてるねえ。」

 谷口さんは言った。

 

 

 

 愛されているのだろうか。

 

 実感はなかったが、人生でこんにモテたのははじめてだ。

 

 


 「全員大事にしなよ。」

 谷口さんは言った。

 

 

 

 「谷口さんの事も、大事ですよ。」

 僕は言った。

 

 


 「ははは。そういって貰える嬉しいや。」

 谷口さんは切なそうに言った。

 

 


 「じゃ、私は帰るよ。」

 谷口さんは、手を振って帰って行った。

 

 

 

 桧と、雨ノ降さんと駅で別れ。

 

 

 

 自転車を押しつつ、吉川さんと、花織と話ながら帰り、家に着いた。

 

 

 

 今日はいろいろな事があった。

 

 僕は、おっぱいと尻の観察が禁止されて、どうなることかと、不安で、精神状態も不安定だったが、女が5人もできた。

 

 専属のおっぱいと尻ができたのだ。

 

 彼女達だったら思い存分観察しても大丈夫そうだ。 

 

 良いことではないだろうし、むしろ、ふしだらで、褒められた事ではないが、僕は幸せだ。

 

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