3 母の美琴と、上の妹の恵真理と下の妹の紗津貴と。

 家に帰る。

 

 「あらあ、今日は遅かったのねえ。」

 母さんの、美琴は、玄関で僕を出迎えた。

 

 

 

 「ただいまあ。」

 玄関に靴を揃えて、家の中に入った。

 

 

 

 父さんは仕事で、外国に行っているから、いない。

 

 


 父さんが帰ってくるのは、一年に一度あるかないかだ、僕が中学生になったあたりから父さんは忙しくなった。

 

 「晩御飯できてるわよ。」

 母は言った。

 「ありがとう。」

 僕はお礼を言って、食事の席についた。

 

 リビングには、六人程度が囲えるテーブルと椅子がある。

 

 食べる。

 

 モグ、モグ。

 

 ムシャ、ムシャ。

 

 ステーキと、野菜と、コンソメスープ、鮭の塩焼き。

 

 


 「今日は、夜遅かったけれど、悪い事してないでしょうねえ。」

 母は、訝しそうに僕に詰め寄った。 


 

 

 「してないよ。ちょっと、友達と長く遊んでいただけ。」

 僕は言った。 

 

 

 

 「ふーん。ま。好きにすればいいけれど、悪い事はしちゃだめよ。」

 

 

 

 僕には、二つ下の妹の恵真理と、四つしたの妹の紗津貴がいる。


 つまり、中学二年と、小学六年の妹がいる。

 

 二人はもう夜御飯を食べ終えて、部屋にいるらしい。

 

 

 

 「わかってるよ。もう高校生だよ僕。」

 僕は、言った。

 

 

 

 「にしても、真七瀬ももう高校生かあ。はやいわねえ。」

 

 


 高校生になって一か月近く経つ。

 

 つい最近まで、中学校に通っていたのになあ。

 

 

 

 「学校はもう慣れた。楽しい。」

 母は、きいた。

 

 

 

 「楽しいよ。」 

 僕は、ニコリと笑って答えた。 

 

 

 

 「あら、そう、よかったわ。」

 母は、上機嫌で、言った。

 

 

 

 「ご馳走さまでした。」

 夜御飯を食べ終えて、僕は、言った。

 

 

 

 「はい。どうも。」

 母は、ニコリと笑って言った。

  


  

 風呂に入り、歯を磨き、部屋に入り、ベッドに寝っころがる。

 

 

  

 ゴロ、ゴロ、ゴロ、ゴロ。

 


 

 時計をみる。

 

 「もう11時か。」

 

 

 

 カレンダーをみる、今日は4月26日、木曜日だ。

 

 西暦は2021年。


 もうすぐ、ゴールデンウィークだな。



 

 「寝るか。」


 

  

 横になって、ぐっすりと、眠りについた。

 

 

 

 ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ、目覚まし時計の音に起こされた。

 

 

 

 「じゃかましいなあ、おりゃ。」

 ボタンを押して目覚ましを止めた。

 

 

  

 時計をみると、時刻は朝の6時頃だった。

 

 

 

 しばらくして、母の呼ぶ声がきこえてきた。

 

 

 

 「真七瀬え。ごはんよお。」

 

 

 

 朝ご飯ができたようだ。

 

 

 

 部屋のドアノブを開けて、リビングへ向かう。

 

 


 「にぃに、おはよう。」

 末っ子の妹の、紗津貴は、僕を見つけると、元気よく挨拶した。

 

 

 

 「ああ、おはよう。紗津貴。」

 


 

 朝から、元気やつだ。

 

 太陽のように明るい、妹だ。

 

 歌とギターが得意で、将来は、ポップミュージックのア―ティストなりたいらしい。

 

 

 

 「おはよう、にいちゃん。」

 二つ下の妹の恵真理は、気恥ずかしそうに、うつむき加減に、挨拶した。

 

 

 

 恥ずかしがりやで、人見知りだ。

 

 模型を作ったり、工作するのが得意で、パソコンで、建物の設定図を作ったり、3DCGを作ったりしている。

 

 頭がいい。

 不思議な事に、妹のおっぱいや尻はには、全く、心が動かされないのだ。


 どうしてなのかかはわからない。

 

 僕が、変人で、おっぱいと尻が好きな事には変わりはないが、妹は別ならしい。 

 



 朝飯を食べ終わると、顔を洗って、歯磨きをし、制服に着替える。

 

 


 「よし。行くか。」

 時刻は、7時を過ぎていた。

 

 

 

 学校までは、自転車で、20分くらいだ。


 自転車通学をしているのだ。

 

 学校が始まるのは、8時5分からだ。




 「行ってきまーす。」

 僕は、家を出て、自転車を走らせた。

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