第7話 秘書と提出物②
先生方は医師なので、研究や講習や学会などに参加されます。
単位をとるために参加するものもあれば、教授クラスは来てくださいと向こうからお願いされるものもあります。
それは大学内でも同じことで、事務からこの講習受けてくださいね、と配布される書類もあります。
そういうものは結構提出するまでの期間が長いのですが、期間が長いからといって先生方が出してくれるとは限らないのが世の常。
誰先生が出したか期限の2、3日前にチェックは基本。出してない先生の机の上に、締め切り〇月×日ですよ、医局の提出箱に出して下してくださいねーとメモを置くのは常識。
それでも出してくれない先生もいらっしゃる。お忙しいからね、仕方ない。
どうしても出ない場合は、そのまま出して事務から○○先生の分来てませんよー。の催促待ちになります。
今回はメモを置いても教授が書類を提出してくださらなかったので、運よく廊下を歩いているときに鉢合わせたので緊張しながら声かけ。
私「教授、○○の研修の解答用紙は出していただけましたか?」
教授「…覚えてないなあ」
覚えていらっしゃらないですか。
教授「出してなかったらまた催促来るからいいよ」
いいんですか。
教授がいいとおっしゃるものを、私が「いやだめです!」というわけにもいかず、わかりましたと引き下がりました。
まあ事務から催促来たらまた教授に催促書類を出すだけなんですけどね。
やっぱりと言いますか、後日事務から催促が来ました。教授の分のみ。他の先生方は出してらっしゃいますからね。うん。すごく催促しづらい。
他にも何回催促しても出してくださらない先生はいらっしゃいます。
1回催促して出してくれるのはいい先生。メールしてもだめ、直接催促してもだめ、ピッチにかけても外来中だから後で、なんて言われて肩を落とすのは日常です。
しかし、患者さんを優先されるのは当然なので書類など後回しでいいのです。
それでもなんとか全員の書類が集まればいいのですから。期限を過ぎていようとも。
事務にも先生方にも迷惑をかけず期限まで書類を集める。簡単なようでいてなかなか難しいのが秘書の仕事だったりするのでした。
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