第23話
「おーい、聞いてみたけど縄張り意識がつよいらしくて、一度居座ると決めたら一歩も動かないんだと。
後肉食だ。」
「重要な情報ありがとうよ。」
「お前のことは忘れねえ。
墓にかけたい酒はなんだ?」
「そうだな、スコッチの40年物を……って俺が死ぬって決めるなよ砂手。」
「死にかけなんだから、一生ダンジョンで過ごすのかもな。
その鯱蛇ってやつの寿命はどれくらいなんだ?」
「えっと師匠に聞いた話だと、ラフレシアと同じくらい生きるみたい。」
「師匠?」
「アンデットの師匠だよ。
今のそっちに向かってるけど倒しても大丈夫そう?」
かいつまんで師匠たちの話をした。
「なるほどな。
アンデットに知能を与えれば情報は古いが生きた情報が手に入る。
情報戦の基本中の基本。」
「生きた情報を手に入れているのはデカいな。
俺たちのダンジョンの情報がいつのモノかわからないし、今現在の場所だって特定不能、情報戦にアンデットか。
近くに墓地が無い限りはできないし、俺らのところだと、せいぜい海流で流れ着くかもしれない鷹くらいが辛うじて行けるレベルか。」
「砂手の場合はそもそも、砂漠で生き倒れるってことは稀だし。
近くに街が無いとミイラも無いか。」
「やっぱアンデットゾーンには条件があるか。」
「俺のところなんか火山系と海系モンスターを生み出せるゾーンはあるけど、あんまり知能は期待できないな。」
「砂漠のダンジョンなんか、砂しかねえよ。
水が一切ないなんてもう死ねとしか言えねえな。
それに砂漠系だとネコの天敵にしかならねえ奴が多いからおいそれと生成する気にもならねえ。」
いかにして自分のダンジョンに外部からの生命体を呼び込むか。
生存競争を勝ち抜くにはどうすれば効率が良いか。
命をチップに日々賭ける。
安全な日本にいた時は考えられない生き方。
「先を見据える暇もねえ。」
「だが少しだけ希望がある。
うちの師匠の一人が俺たちの世界と思われる世界の出身者で転移という形でこの世界に連れてきてもらったらしい。
ダンジョンマスターからだ。」
「ふむ、ならなんとかできそうだな。」
「ああ。」
「「「アニメや漫画、ラノベの無い人生なんか嫌だもんな。」」」
何故、ファンタジー要素たっぷりの世界に居てそこまでジャパニーズサブカルチャーでファンタジーを求めるのかは彼らの安全の上での娯楽が欲しいのだろう。
「でもさ、師匠ってどういうタイプの師匠なの?」
「武術だな。」
「アンデットだからてっきり魔術かと思ってた。」
スケルトンの裏ワザと共に他にも生きた情報を得られる手段がないか模索していった。
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スライム道
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