第17話 サイド海のダンジョン

サイド海のダンジョン


大河がサキュバス様に食べられているころ、海のダンジョンはというと今日もそこそこ平和だった。


「大河は大丈夫かね。

 ま、金属が指定の形で発注可能で助かったぜ。」


海上である程度の収入が見込める俺は余裕も出来たので、銃を発注することにした。

パーツごとに発注をかけたが海砂 鷹はそもそも3Dプリンターで銃を密造できるほどの腕前故に、銃の構造は全て頭に入っているので問題なかった。


「ふふふ、ちょいと値は張ったが対物ライフルに消音機まで違法で作れたのはデカいな。

 まあ、日本じゃないから違法もクソも無いが。」


海のダンジョンは今日も平和。

穏やかな海の中に引き込まれる潮風。

地上と海とで二つの入り口があるからどちらからでも来ることができるダンジョンはさながら海岸の洞窟。


「結構いいな。

 試し打ちすっか。

 じいちゃんのところじゃねえとこっそり撃てなかったし、ここまで大きな銃は初めだかんな。」


反動で打てるかどうか心配だが遠くにあった岩を狙う。


距離、3㎞、風方向良し、撃ち方はじめ、


発砲と同時に何かを感じ取ったのかいくつかの魚が飛び上がった。


その時、たまたま飛び上がった大物の眉間に当たった。


「Guraaaaaaaa!!」


「やべ、こっちくる。」


ならば、知恵の門バリア。


弾丸が当たった超巨大サイズの海蛇に通用するかわからないがダンジョン内部に逃げ込むことにする。


蛇は知能を持たないのか知恵の門に体当たりするばかりで膠着状態が続く形になった。


「マジかよ。」


蛇がこちらに居座るだけで数万ポイントはくだらない量のダンジョンポイントが入ってくる。

蛇の強さは自分より圧倒的なのは確かで対物ライフルで傷一つ着かない身体のくせして執念深いにも程がある。


「大和か出雲か。

 それともロシア系の砕氷も兼ねているモノを作った方がまだ頑丈かもしれねえ。」


今は現状を打破できる物がないか、鉱石から調べ、自作する艦隊、装備、兵糧を設計する。


現状、聞くかどうかわからないものにかけることはしない。

入念な対策を考える必要があった。


「俺の部屋の知恵の門は早々に破られてねえから、ある意味良かったって言えるが。」


今にも怖そうな地響きが成っているから気が気でない。

ダンジョンの耐久性とかは一切かかれいないし、異世界小説によくあるようなダンジョンは不思議な力に守られていて壊れる心配がないとかいう保証はない。


「もっとも比重の重い金属と水抵抗を小さくする鉱石は無いか。」


ファンタジー要素に賭けるのは、科学に基づくミリオタとしては邪道だ。

しかし背は腹に変えられぬ。

命がかかっているのでファンタジー要素を盛れるだけ盛る兵装を考え続けた。 

 

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スライム道

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